雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

1対1のプレミアムな体験『明暗』の感想


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 6月9日に池袋で再演されたマスタッシュさんのPPP#2『明暗』に参加してきました。
 とても貴重な体験でした。ネタバレには配慮していますが、気になる方は回れ右推奨です。

概要

 PPPは、マスタッシュのナガノさんが、以前にナゾガクで開催していた1体1の謎解き公演のシリーズ名称です
 通常の謎解きイベントとは大きく異なり、参加者1名とキャスト1名が、狭い密室にテーブルを挟んで向かい合って座るというスタイルです
 たしか3つのPは、それぞれコンセプトの頭文字になっていて、プレミアム(Premium)やプライベート(Private)などの意味を持っていたと思います。3つ目のPは忘れました……。
 現在はナゾガクを離れ、都内や大阪などのレンタルスペースを借りて開催されています。今回、秋山が参加したのも池袋のレンタルスペースで開催された再演です。

現地の様子

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 池袋駅から徒歩10分弱。
 ビジネスVIPという建物の5階にある一室が会場です。
 あんまり目立つ感じの建物ではないので、最初はうっかり通り過ぎそうになりました。写真が目印になると思うので、参考にしてください。


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 エレベータに乗って5階まで行きます。
 これと言って看板等は出ていません。スタッフの方もいらっしゃらないので「ほんとうに、ここで合っているの!?」となりますが、ここです。
 ドアを開けると、ふつうのマンションの玄関なので靴を脱いで、椅子に座って待ちます。
 室内には、3つの小部屋があり、それぞれの部屋には語学教師と生徒がいるらしく、外国語の授業をやっている気配があります。時間になると、小部屋のひとつからナガノさんが出てきて案内してくれるので、それをそっと待ちます。不安になりますが、完全にワンオペなので「こういうものだ」というわりきりが必要です。

感想

 開演時間になっても開かないのでドキドキしていたら、ようやく前の組が終わったらしく室内に案内されます。諸注意を受けてから、いざスタート。
 そこから先の40分間は、確かにプレミアムで、プライベートな体験でした


 まず、目と鼻の先で、ナガノさんが、自分だけのために演技をしてくれるのが豪華ですよね。しかも、一方的に観るだけでなく、こちらからの問いかけに対して、その場で考えて、即興で答えてくれるのが、ほんとうに素晴らしいです。
 空間演出的には、これといって内装にこだわっているわけではないのですが、雰囲気と役作りだけで、その作られた世界観に、ほんとうに迷い込んだような気分になりました


 謎解きを独占できることに喜びを見いだせるかどうかは、ひとによるかもしれません。
 秋山は謎解き公演において、ストーリーを理解して、大謎を解けるかどうかを重視しており、ストーリーに関わらない小謎を、自力で解くことに心血を注いでいません。
 従って、普段の公演において、円滑に進めるために謎を解きますが、謎を解きたくて解いているわけではないかなあ、という感じです。なので、分からない謎があれば、さっさと隣のひとりに回しますし、誰も分からない謎があったら、自力で解けるまで首をひねるのではなく、さっさとヒントブックを見てしまいます。
 そんなわけで、たったひとりの公演ということで、誰にもパスできないのは、ちょっと苦痛でした。もちろん、目の前にナガノさんがいるわけで、ヒントを要求すれば、世界観を崩さない程度にヒントを提供してくれるのですが、全体の時間的なバランスもあるわけで、小謎は最速で突破したい派としては、自分自身の謎の解けなさに絶望しました。


 実際、3分の1くらいしか解けなかったわけですが、メタ解きを駆使した結果、なんとか5分残しくらいで最終工程に辿り着けました。
 そして、最終工程に5分を残すことができたのは、ほんとうに良かったです。
 何故なら、この最終工程こそが、この作品の素晴らしいところであり、もっとも頭を働かせることになった箇所だったからです。


 いやあ、悩みました。
 もう、ほんとうに、悩みました。
 なんなら、今年に入っていちばん頭を真剣に稼働させたかもしれません。
 考えに考え抜き、そして対話を重ね、この世界にどっぶりと浸かり、自問自答を重ね、煩悶し、それでも迫り来るタイムリミットを前に、なんとか答えを導き出さなければならないと覚悟を決め、そして、


 トゥルーエンドを迎えました

終わりに

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 終了後、解けなかった小謎の解説をしてくださいましたが、正直、あんまり落ち着いて聞けていなかったです。
 なんというのでしょう。あまりに物語の世界に入り込んだ結果、余韻が半端なく、終わったことが、まだ分かってなくて、なんだか、ふわふわした感じだったのです。
 今回は期せずして、メタ解きが決まって、時間的余裕をもって最終工程を迎えることができ、充分に考えることができましたが、毎回、同じように運に恵まれるとは限りません。また、PPPに参加し、今度は、こてんぱんに叩きのめされる可能性もありますが、いえ、でも、とにかく言えるのは、素晴らしい、プレミアムな体験でした。他のPPPシリーズも、タイミングが合えば挑戦させていただきたいですね。
 ちなみに写真は、ぺこらさんと食べた沖縄のアイスクリーム。激ウマでした。