雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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舞台は日本!? 中国のマーダーミステリー『純白の悪意』の感想

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 ディアシュピールさんがチューニングした、マーダーミステリー『純白の悪意』を遊んできました。
 8名で遊ぶ、ロールプレイング型の推理ゲームです。ネタバレには配慮していますが、気になる方は回れ右推奨です。

マーダーミステリーとは

 マーダーミステリーは各プレイヤが、作品内に登場するキャラクタを演じ、作中で発生した殺人事件を捜査し、解決を目指すゲームです
 日本では、春先から一部の先進的なプレイヤが遊びはじめました。特に遊ばれていたのは『王府百年』というタイトルで、マーダーミステリー初体験にうってつけとも言われています。今回、遊んだ『純白の悪意』は、『王府百年』と比較すると文章量が3倍と言われており、難易度も少し上がったかなと感じました。
『王府百年』について、マーダーミステリーについて、既存のゲームジャンルとの比較については、こちらの記事にまとめていますので、詳しくはこちらをご覧ください。

ストーリー

昭和35年(1960年)、秋、舞台は福島県福島市の聖ユリアンナ病院。
年の初めに事故で全身不随となった南部哲也(65歳)は床に伏せていた。 全身が動かない哲也だが、息子二人は病院の医療スタッフに治療の継続を願い出た。
9月20日、いつものように息子たちやその嫁は見舞いをしに病院を訪れる。長男が病室へ入ったところ、南部哲也は静かにベッドに横たわり息を引き取っていた…。

http://www.dear-spiele.com/2019/07/15/white/

 中国産のゲームではありますが、舞台は日本となります。
 登場人物も全員が日本人であるため、親近感をもって遊ぶことができます。

ゲームの概要

 最初に、キャラクタの配布があります。
 1人ずつ1式、セットを受け取った後は着席します。全員が揃ったら、GMよりインストとプロローグの紹介があり、その後、各自、与えられたセットを確認し、自分の来歴や背景、当日の行動を確認します。
 準備が整ったら、いよいよゲームスタート。前半60分、後半60分、計120分の議論タイムを経て、犯人特定を行い、答え合わせとなります。
 プレイ時間は全体的に3時間ですが、前後の準備や感想戦などをした結果、4時間弱だったように記憶しています

ゲームの感想

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 端的に言って面白かったですね!
 上にも書きましたけれど『王府百年』と比較して文章量が3倍ということで、かなり世界観設定に関する説明が多かったです。
 元々、秋山は新本格ミステリを中心としたエンターテイメント全般の本読みだったので、文章を読むのは苦ではありません。むしろ、しっかりと背景が分かれば、その分、ちゃんと演じられますし、『王府百年』や『約束の場所へ』を遊んだときに「うーん、シナリオブックに書いてないから、どう答えればいいんだろう」というのが、この『純白の悪意』では少なかったように思います。


 また、単純にマーダーミステリー3回目と言うのもあるかもしれませんが、かなり慣れた動きをすることができました。
 あるいは、一緒に遊んだ7名の内6名が『王府百年』プレイ済みとのことで、全員が全員、どういう動きをするべきかを、ある程度は把握しているような気がして、安定感のあるゲームを遊ぶことができました。

ディアシュピールさんのチューニング

 ディアシュピールさんは、中国産のマーダーミステリーを、日本人でも遊びやすいように色々とチューニングをされていらっしゃいますが、具体的に、どんなチューニングをしているのかゲーム終了後に聞いてみました。
 正直、聞く前は、


・言語依存の解消
・インスト含むGM機能の提供


 くらいだと思っていたのですが、実際に聞いてみたら「えっ、そんなところにまで手を加えてたんですか?」と驚きました。
 ネタバレになりそうなので、明言は避けますが、一部システムやルールにまで変更点を入れていらっしゃいます。従って、なんというのでしょう、デザイナが手がけた原作を、そのままの形で味わいたいという方からすれば、ディアシュピールさんのチューニングには怒りを覚えるレベルかもしれません。
 秋山も聞いた瞬間はびっくりしましたが、その後に元々のルールをシナリオを聞いて「ディアシュピールさんがチューニングしたバージョンで遊べて良かった」と心から思いました。


 結局のところ、ポイントは1回だけしか遊べない、だと思います
 ボードゲームで考えてみましょうか。
 何回でも遊べるのであれば、元々のルールで遊んだ後に、ヴァリアントルールを試したり、ファンルールを試したり、いろいろ模索できます。
 でも、もし1回しか遊べないのであれば、元々のルールよりも、もっと面白いとされるヴァリアントルールで遊ぶことを選択するかもしれません
 秋山としては、ディアシュピールさんのチューニングで『純白の悪意』を遊べて良かったと思いますし、なんならディアシュピールさんのチューニングで遊んだからこそ「面白い!」と感じただろうなと思います

一緒に遊んだぺこらさんの感想

もし、この『純白の悪意』が劇場版コナンのサブタイトルだったら、なんて読むと思う?

「じゅんぱくのデイドリーム」何回か前のコナンが「純黒の悪夢」って書いて「じゅんこくのナイトメア」だったじゃない。あれが黒の組織編だったから、あれの対になる内容になる

いいじゃん、いいじゃん! よし! それでいこう!! 積極的に使っていこう「あの、新作のマーダーミステリー遊びました? じゅんぱくの、デイドリーム!」ってね

それね、100%、ポカンってされるよ

『王府百年』はなんだろう?

いや、そろそろ『純白の悪意』の話をしようよ

ネタバレになるから言えないじゃーん

ネタバレにならない範囲で

最初にタイトルを聞いたときは、もっと看護師ばっかりの話だと思ったよ。『ナースのお仕事』みたいな、医療機関物みたいな

あるいは『白い巨塔』みたいなね

そうそう! とりあえず、医療知識がなくても大丈夫で良かったよ。後、設定や世界観のとっつきやすさとしては、『王府百年』よりも『純白のデイドリーム』の方があったよ

悪意って言いなよ

それにストーリーも感情移入しやすかった

登場人物が日本人名っていうのは、大きいと思うよ

確かに。後、キャラクタのイラストね。ディアシュピール版だと、『かまいたちの夜』みたいなシルエットだったけれど、原作のは……ちょっと、著作権的にアウトだったよね

ああ、あれね。笑ったよ。中国の文化なのかな。機会があれば、是非、チェックしてもらいたいね

終わりに

『王府百年』『約束の場所へ』『純白の悪意』と、短期間に続けざまに遊びましたが、非常に面白いですねマーダーミステリー。
 これからも、まだ遊んでいないゲームが遊べる機会があれば、積極的に狙っていきたい所存です。