前々から気になっていたマーダーミステリー『ヤノハのフタリ』を、ゲームショップとどのとどちゃまさんGMで遊ばせていただきました。
タイトルにも書きましたけれど、中量級のマーダーミステリーの中では今のところベストです。
ゲームの概要
プレイヤー人数は7名。
バッファはないので、1人でも欠けてしまうと遊べなくなってしまいます。
プレイ時間は公称2.5時間です。『王府百年』や『純白の悪意』と比べると3分の2くらいかな、という印象です。
基本は出張GMを依頼する形になっていますが、Rabbitholeさんやゲームショップとどさん等、一部ショップでも定期開催されています。
ストーリーの紹介
差出人不明のメールに呼び出され、
https://mita2.com/yanoha
廃墟と化した
矢野葉《ヤノハ》綜合病院に集まる者たち。
・・・ある者は過去を知ろうと。
また、ある者は過去を振り払い、精算しようと。
訪れた廃病院、非常灯が微かに灯る。
そして響く叫び声!
そこには元院長が死んでいた・・・。
きっとここにいる誰かが、殺人を犯したのだ!
惨劇の結末を、最後まで見届けろ。
プレイヤー7人は矢野葉綜合病院の関係者となり、ある日、廃墟と化した病院に集まります。
そのとき発生する殺人事件。元院長を殺した犯人は誰だ!?
遊び終えての感想
今風に言うと、エモかったです。
物語体験として濃厚だったと言うか、物語にとても奥行きがあったと感じました。
マーダーミステリーはよく「推理小説の登場人物になりきって遊ぶ」だとか「一冊の推理小説を読むような体験」と言われますが、そういった意味では、非常に上質な作品を読んだ気分です。
ゲームの難度としても、ちょうど良かったかもしれません。
マーダーミステリーを遊ぶたびに思うのですが、制限時間内に犯人を限定し、かつ個人のミッションを完遂するために最適なムーブを尽くしたいのですが、だいたい時間が足りないんですよね。
後5分あればとか、後10分あればとか思うんですけれど、多分、それもデザインの内なんですよね。制限時間内にギリギリ分からない、もしくは論理を飛躍させれば犯人には辿り着けるけれど、どうしてかは論理的に説明できない……くらいが、いちばん満足値が高まるのかもしれません。
その観点からも『ヤノハのフタリ』は完璧だと感じました。
敢えて言うならば、とても面白いので、多くの方に体験していただきたいけれど、いきなりこれから入ってしまうと、もしかしたら十二分に楽しめないかもしれないから、他の作品で下地を作ってから臨んでもらいたいけれど、もしその他の作品が面白くなかったら、この作品に辿り着けないので、そのリスクが怖い、くらいでしょうか。
いったい、どんなケースを想定しているんだか、って感じですけれど。
ですが、それくらい超絶オススメってことです!!
一緒に遊んだぺこらさんの感想
もっかいやりたい!
二度は遊べないのは、マーダーミステリーだよ……
ちょっと、もったいないことをしたよう。得点はいらないから、もっかいやりたいよ
リアル謎解きゲームみたいに、リピーター公演があればいいよね。ぼくも、最初に遊んだ『王府百年』は忘れかけているから、違うキャラクタならば、そこそこ新鮮に楽しめるかも
終わりに
冒頭にも書きましたが、中量級のマーダーミステリーの中ではベストです。
3時間超の作品と同程度、あるいはそれ以上の密度を3時間以内で味わえます。最高ですよ。