雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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『仮面ライダーセイバー』の感想(ネタバレあり)

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 8月29日、第49話をもって『仮面ライダーセイバー』完結しましたね。
 完走された方、お疲れ様でした。
 私は、ほぼリアルタイムで視聴しましたが、いくつかは見逃しました。せっかくなので感想でも。

スーパー戦隊のような仮面ライダー

 仮面ライダーと言えば、同族同士の争い! 親殺し! 自己否定! ということで、根底には、どちらかと言うとネガティブで暗い血脈が流れています
 前作『仮面ライダーゼロワン』は、令和仮面ライダーの第1弾ということもあり、最新の技術で仮面ライダーを再検討したり、令和1年=2019年~2020年という時の流れのなかで、今一度、仮面ライダーという日本文化を見直すという試みがなされているように感じられました。
 ひるがえって『仮面ライダーセイバー』はアーサー王と円卓の騎士伝説が意識されているのか、多数の仮面ライダーが凄まじい勢いで登場し、孤独や孤高といったテーマは見受けられず、どちらかと言うと友情や結束にフォーカスされているように感じました
 個人的な好みから外れており、序盤から中盤にかけて、何度も追うのを止めようかと思いましたが、結局、最後まで見続けてしまいました。

ウィズコロナ時代の仮面ライダー

 新型コロナウィルス感染症対策に多くのテレビ番組が苦心している中、本作における戦いの場は異世界として、エキストラを必要としない設計は、よく機能しているなと感じました
 物語は終始、味方側と敵側に分かれており、登場人物を制御することで、リスク回避を図っているのだなと感じました。
 もちろん、その分、主要登場人物を中心に感染してしまった場合、瓦解するという課題もありましたが、最後までそういったニュースもなく完結できたのは、ひとえにキャストとスタッフ全員の努力の賜物と考えられます。多くの方のたゆまぬ努力の結果、1年を無事に走り抜けられたことは実に素晴らしいことです。

仮面ライダーらしからぬ仮面ライダー

 多くのシーンにおいて、決めとなる必殺技は剣を使ったもので、ライダーキックではなかったです。
 バイクのシーンも少なく、どちらかというとドラゴンに乗って飛んでいたシーンの方が多かった気もします。
 親殺しのような陰鬱で暗いシーンもありませんでした。
『仮面ライダーゼロワン』があらゆる観点において、この令和の時代に仮面ライダーを再検討し、再構築した作品であったならば、『仮面ライダーセイバー』は従来の仮面ライダー的なるものに縛られることなく、現代の子どもたちに求められているものに真摯に向き合い、この令和の時代に作られるべきものを必死に作り上げていったのだと感じました。

好きなキャラクターやシーン

 私自身、今年で37歳で、年齢的に若者より父親の層に近づいてきたこともあり、どちらかと言うと主人公よりも年齢的に高めの脇役に感情移入しながら視聴しました。
 特に、36歳で子持ちの尾上亮(仮面ライダーバスター)ですね。土系の剣士で、等身大の父親として描かれた彼は、終始好印象でした。
 後は、なんと言っても緋道蓮(仮面ライダー剣斬)ですね。登場当初は、いかにも若く、正直、見ていられませんでした。しかし主人公たちと袂を分かち、デザストと過ごすようになってからは、なんとなく気になってしまい、カラミティストライクで賢神を倒すシーンは、号泣でした。
 見た目が圧倒的に好みなのは、バハト(仮面ライダーファルシオン)。あの変身シーンは、ちょっといくらなんでも格好良すぎではないでしょうか? 真似したい……。
 そしてストリウス良いラスボスでしたね。演技や表情、すべて完璧でした。後やっぱり昔は心の清らかな詩人だったけれど、自らが創作したと信じていた言葉が、すべてあらかじめ決められていたことだと分かったときに絶望するくだりは、とても人間味がありました

終わりに

 終わりよければすべてよし、ではないですが最後まで見て良かったです。
 そして、次は仮面ライダーリバイスですね。ちょっと、いえ、かなり騒々しくて『セイバー』とは別の意味で、見続けられるか不安ですが、のんびり追っていく予定です。