雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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ボードゲーム『翠色の習作』の感想

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 マーティン・ウォレスによる『翠色の習作 ホームズ vs クトゥルフ』を遊びました。
 2~5人用のボードゲームです。

ゲームの概要

 イギリスの小説家ニール・ゲイマンによる短編小説『翠色の習作』(2004年)をボードゲーム化したもの。シャーロック・ホームズの傑作と名高い『緋色の研究』をもじった作品で、ヒューゴー賞を受賞しており高い評価を得ています。
 ボードゲーム版のデザイナーは『ブラス』や『蒸気の時代』で知られるマーティン・ウォレス(ワレス)。
 プレイヤーは人間側の復古主義者かクトゥルフ側の体制維持派となり、互いに正体を探り合いながらカードを獲得しデッキ構築し、敵陣営や王族の暗殺を目指します

ゲームの感想

 原作は未読ですが、シャーロック・ホームズとクトゥルフが対決するという点において、もうワクワクしか感じられませんね。しかも、デザイナーは、マーティン・ウォレス。面白くないわけがありません
 期待値高めでルールブックを読みはじめたのですが、すぐに正体隠匿系であることを知ってちょっと拍子抜けしました。クトゥルフ物だったので『アーカムホラー』や『マンション・オブ・マッドネス』同様に協力ゲームだと思いこんでいたのです。


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 ルールに従うと役職は完全にランダムに決まるので、2人プレイの場合、
・2人とも復古主義者
・1人が復古主義者、1人が体制維持派
・2人とも体制維持派
 のいずれかになります。
 2人とも同陣営の場合、成り立つのだろうか……? と思いつつ、自分のカードを確認したところ「復古主義者」どうやら人類の守り手となり、古き神々との決戦に身を投じることになりそうです。


 遊びはじめて5分、一緒に遊んでいたぺこらさんの動きが不穏です。
 不穏、と言うか、あきらかに体制維持派の動きです。
 そして客観的に見るまでもなく、わたしは、わたしで復古主義者としか思えない動きを取っています。
 このゲーム、正体隠匿系の常として、役割カードが明かされるのはゲーム終盤です。それまでは、誰がどの陣営か分からないので、復古主義者だけに意味がある赤色の点も、体制維持派にだけ意味がある緑色の点も等しく獲得できるのです。そしてゲーム終了時、自陣営でなかった方の点数は引かれて、最終的な正しい点数が残る形式です。
 工夫は凝らされていますが、ゲーム中、ブラフのために自分に関係のない、敵陣営の点数を取っている暇はないので、必然、自分の色の点数ばかり狙いに行くことになります
 結果、すぐにバレるんですよね。


いっそ役割カードは配り終えたら、即時公開にしても良かったのでは??


 とは言え、2~5人用ゲームであることを考えると、4人ないし5人で遊んだときがベストになるよう調整されているでしょうし、上のは、あくまで2人プレイを前提とした感想ということで。

終わりに

 クトゥルフ要素に比べると、ホームズ要素は弱めで、もう少しホームズ感が欲しかったかなと思いますが、楽しく遊べたので、機会があれば多人数でまた遊びたいですね。