雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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ムシウタ 01.夢みる蛍

ムシウタ〈01〉夢みる蛍 (角川スニーカー文庫)

ムシウタ〈01〉夢みる蛍 (角川スニーカー文庫)

 このシリーズは何処となく、川上稔あざの耕平と同じく、少数のファンによる絶大な支持を受けているような予感がしていたのだが、この予感は半ば当たっていた。
 持ち主の夢、を奪うことを代償に持ち主に異能の力を与える虫。今のところ日本でしか見つかっていない虫憑きは、その存在を抹消され、同じ虫憑き――しかし、政府についている――によって闇から闇へと葬られるのが運命、というのが作品の背景。あとがきを見ると、作者の一番好きな「夢」と、一番嫌いな「虫」を合わせてみたらどうなるだろう? というところから始まったらしい。世界観は魅力ではあるが、どうにもノイズが多すぎる。登場人物の行動理由や性格は一概には見抜けず、物語世界に入り込むのに異常なほど時間が掛かってしまい、全く楽しむことができなかった。とりあえず二巻以降も読みたいと思うが、一巻単体で評価することは殆ど出来ない。