雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

オススメの謎解き&ボードゲーム&マーダーミステリーを紹介しています

2003-01-01から1年間の記事一覧

唐突に気がついた。 彩紋寺浄華と九十九十九を殺したのは、悪連やRISEの関係者ではなく、彼らに触発されて犯罪に走った者である、したがってこの2人に関しては神人・獣人は、関係ない……ということだろうか。 だとすると九十九十九が推理を誤ったのは、…

清涼院流水『カーニバル』

清涼院流水の『カーニバル』を読みました。 読了記念に他の人の感想を見てみようとググってみたのですが、今ひとつ。なんだかどこもかしこも画一的な内容で*1。 仕方がないので自分で書こうと思いました。 ちなみにネタバレです。 ですがいきなりネタバレに…

上手い喩えを思いついた。 振り子のように揺れているんだよね。こうしようか、ああしようか。それで迷っているうちにどんどんずれていってしまうの、フーコーの振り子。まあ、本物の振り子だったら1日待てば元の揺れに戻るわけだけれど、自分は振り子ほどシ…

金曜日。町田のソフマップに、ツクール2000の廉価版が4500円で、3つあった。もうその場で買ってしまおうかなと思ったが、衝動買いは自分のキャラでないし、エロゲか何かの発売日でやけに人が並んでいたので見送ることに。この判断は、結果的に正解だった。 …

ゲームを作るとして、何で作るか。Cか、VBか、HSPか、LQSか。 プログラムを組んだり、スクリプトを書いたりするのは、そう苦ではない。どちらかと言えば好きなほうだし、得意な方だろう。しかし、絵を描くのはいただけない。マップチップやキャラ画…

秋山の書いた小説を、一篇でも読んだことのある方は「わからない」と感じたことだろうと推測する。そう、作者本人が言うのもなんだが、秋山の書いた小説は「わからない」。 何が「わからない」って、そう、作者の言いたいことがわからないのだ。自分で言うの…

画像確認後一声

「うわ、ちっちゃくなってる!」 拡大版はこちら。

その一匹は闇に佇んでいる/いつか光の先へ駆けてゆく

日記にタイトルをつけるのも。 画像を添付するのも。 はじめて……。

斎藤美奈子『L文学完全読本』

もーじょーげんごろん! と、言うわけで斎藤美奈子の『L文学完全読本』です。 オタクその他を語る上で外せないのが、その少女版。別にボーイズラブとかヤオイとかではなく、百合とかカップリングとかでもなく、まあ少女向けと言うか、コバルトと言うか。名称…

元長柾木『辺縁系逍遥』第2回 世界像そのものを目指して

大塚英志著『物語の体操』が消えました。それはもう冒険の書が消えたときなみにショックです。けれど、1度失われてしまったデータを復活させることが困難なのに対し、なくした本は探す手間さえ掛ければ見つかります。面倒ではあるが。 と言うわけで、カラフ…

大塚英志『物語の体操』第3講 方程式でプロットがみるみる作れる

第2講では「英雄神話」にこだわっていましたが、今回はもう少し視野を広げ「クエスト」的な小説のプロットを狙っているようです。色々と前口上が長かったのですが、冒険小説&探偵小説に代表される作品には、共通してみられる行為者モデルというものがあり…

10月30日追記

時刻付き小見出しがあるのに、日時つき小見出しがないのは何故だろう。 さて、一昨日の日記(上記)に関して砂雪氏から反応をいただけたので、それに関して思ったところをちらほらと書こうと思ったのだが、どうもあちらは調子が悪い模様。勿論、そんなことは…

自分は、はてなダイアリーを全然使いこなせていません。各種機能も、キーワードも、リファラも。それを改めて自覚すると共に、使いこなす必要はなんらないのだと強がってみる。 さて、今月の14日に書いたダイアリーに、鋭い突っ込みを入れてくださった砂色…

大塚英志『物語の体操』第2講 どろろを盗作

前回は少し調子に乗って、適当なことを書き散らしてみたがあれは幾らなんでも独善的と言うか、暇空間全力展開読者置いてきぼりなので、今度は少し真面目に書いてみた。 『死色の晴れるとき』秋山真琴 Artifisial intelligence――AI、人工知能。22世紀、走馬…

大塚英志『物語の体操』第2講 どろろを盗作

第2講での課題は、『どろろ』を盗作し「英雄神話」の構造を体験しようというもの。システムとしては『どろろ』という物語があり、ここから物語の表層を取り除き構造だけにしたもの盗作する。実際に盗作する構造よりもさらに単純化したものが、英雄神話の構…

大塚英志『物語の体操』第2講 とりあえず「盗作」してみよう

本文を解説するまでもなく、題名が全てを現している。すなわち――盗作奨励。 「物語」は枝葉末節を取り除き、主要な部分だけを抽象していくと、表面的な違いが消滅し、全く同じ物語になることがあると氏は言う。そして盗作すべき箇所は、やがて消滅してしまう…

引き

手帳にこんな落書きがあった。 引きの訓練。余剰と欠落。伏線は前者。漫画を読んでパターンを探せ。 字が汚いのは慌てていたからか興奮していたからか。なんだかよく分らないのだが、引きについて考えてみよう。 小説の中には、たまに“読ませてくれる”ものが…

大塚英志『物語の体操』カード方式

カードを並べるのが面倒という人は、ポーンさんが作った便利なソフトを使いましょう。 どうでもいいですが、似たようなソフトは自分も作りました。ただ、自分の場合は、スキャナで読み込んだ画像を7枚ランダムに表示して、画像で出力してくれるタイプ。しか…

大塚英志『物語の体操』カード方式

2個目。 『エピタフが贈る言葉』秋山真琴 主人公の名は、カイ。第八堕天狼と呼ばれた大罪人の父親を幼い頃に無くし孤児院で育つ。父が父であったため友人は得られず、シスターからも嫌われた(逆信頼)。痛みを知る人は、優しくなれる。一人きりで遊ぶ彼は…

キセンさんとこから続く、 長くなりすぎたので、他人のコメント欄を荒らすより、自分のとこに書き散らした方が得策だろうと思いこちらに。 話をまとめてみた。清涼院に代表される“人間もキャラクタも描けていない作家”は、人間性を無視し、ただその設定を説…

大塚英志『物語の体操』カードを使ってプロットを作る

折角、作ったので早速やってみた。 主人公の過去現在未来――治療(逆)・幸運(逆)・庇護(逆) 援助者――解放(逆) 敵対者――節度(逆) 結末――調和(逆) 初っ端から6枚全部逆位置。シャッフルに失敗したかなと、残りのカードを見たが他のはいい具合にはバ…

大塚英志『物語の体操』「第一講 本当は誰にでも小説は書けるということ」

1:新人賞に応募しようとしたことがある。 2:「あなたの原稿を本にします」という広告が気になる。 3:小説家養成コースのある専門学校にうっかり入学してしまった。 にもかかわらず、実は一度も小説を書ききったことがない。 氏が言うには、本当は誰に…

大塚英志『物語の体操 みるみる小説が書ける6つのレッスン』

東浩紀氏の『郵便的不安たち#』を探していたら、その一つ下の段にあって、パラパラと捲ってみたら、タロットカードのような図が載っていた。「ああ、そう言えば、昔、黒先輩がこの方法を、教えてくれたな。大塚英志の発案だとは聞いていたが、この本に書い…

斎藤環『戦闘美少女の精神分析』「第3章 海外戦闘美少女事情」

これは面白い。 氏は海外のオタクたちとコンタクトを取ったらしく、その返答を集めているのだが、これがかなり面白い。何て言うか、日頃自分らが認識しているオタクを、外から眺めているような気分だ。面白い点の一つとして、『セーラームーン』の扱いがメチ…

斎藤環『戦闘美少女の精神分析』「第2章 「おたく」からの手紙」

氏の知り合いのオタクによる手記。メイドが登場するゲームとして『殻の中の小鳥』を抑えていたり、『セーラームーン』以降の幼いキャラとして玲音が挙げられていたり。また結構な……。 内容そのものは特になし。オタクの書いた文章を載せているだけ。

斎藤環『戦闘美少女の精神分析』「第1章 「おたく」の精神病理」

オタクとはどういった存在であるかを、再定義・分析。 戦闘美少女に関する記述はほとんどなく、ほとんどがおたくやオタクに関して。その発祥や進化。やおい・ショタ・ロリコン・マニア、そういったものとの関連性など。 東氏以上にずれた発言が散見されたが…

斎藤環『戦闘美少女の精神分析』はじめに

ファウスト発売前、佐藤友哉と滝本竜彦と共に鼎談をやると発表があったとき。自分は氏の名前も、鼎談の読みも知らなかった。まさかその著書を読むことになるだなんて、いや、Jの功績は偉大だなあ、自分にとって。――2人でたいだん、3人でていだん。 アメリ…

伊藤剛『Pity, Sympathy, and People discussing Me』 『網状言論F改』所収

伊藤氏のプレゼンは抜群に面白かった。後記も含め、一字一句逃さずに読ませてもらった。 なんというか、まず文体が良い。凄いフレンドリィと言うか、親しみのある口調で、所々に妙にシニカルな一文も入ってる。たとえば、本当は萌えているのにその事実を認め…

東浩紀『網状言論F改 ポストモダン・オタク・セクシュアリティ』

本書の成り立ちをまったく知らずに図書館にリクエストを出したのは、失敗だったと思っている。どうやら本書は、 「オタクについてネット使って話し合おうぜ! まずは斎藤環の『戦闘美少女の精神分析』についてでも話し合うべ!」→「なんか皆、やる気出ねぇ!…

東浩紀『動物化するポストモダン』

総括――得るところは多かったのではないかと思う。 一番興味深かったのは、第1の疑問点に対する氏なりの回答だ。シミュラークルとデータベースに関する考察は確かに頷かせてもらった。逆に第2の疑問点に対する答えは、今ひとつと言ったあたりか。動物化する…