本書の成り立ちをまったく知らずに図書館にリクエストを出したのは、失敗だったと思っている。どうやら本書は、
「オタクについてネット使って話し合おうぜ! まずは斎藤環の『戦闘美少女の精神分析』についてでも話し合うべ!」→「なんか皆、やる気出ねぇ! このままじゃ尻切れトンボだ」→「シンポジウムやるぞ、おら!」→「プレゼン内容を本にして金稼ぐぞ!」→「プレゼンだけじゃ枚数足んないから鼎談するぞ鼎談!」
といった流れ中で生み出されたものらしい、多分。
自分はわりと几帳面なので、こういった本を読むときは、斎藤環『戦闘美少女の精神分析』と、ネット上で取り交わされた23個の発言を読み。万全を持してから、本書に取り掛かりたいと思う。けれどこの本は自分がリク出した町田市立図書館にはなく、東京都立図書館からわざわざ借用してくれて……はっきり言って、2週間という期間に読みきれると思えないし、借用本であるから期間をオーバーするのは気が引ける。
仕方がないので一度返却してしまい、じっくりと氏とこの本の制作に携わった永山薫、斎藤環、伊藤剛、竹熊健太郎、小谷真理に関する知識を蓄えてから、また借りなおそうかと思う。勿論、図書館的には二度手間だし、氏的には「1400円払って買えや」という具合だろうが……いや、140円でも大金だしなあ。
ただ目も通さずに返してしまうのは、あまりにもあんまりだから軽く長し読みしてみた。