雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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2005-09-06から1日間の記事一覧

最も彩られない、極めて本物に近い、言葉。

それは食いしばった歯の隙間から零れ落ちる、雄叫びだろう。

耳を塞ぎたいと思う。聞き続けていることが極めて困難で、微苦笑を続けていることが不可能だと思えるぐらいに辛く儚い幻想。穏やかな波が浚う。何もかもが空虚で白く押し潰された、悴んだ手が破壊した雪だるま。残骸に散った凍ったみかん。そんな過去が走馬灯のように走る。いつの間にか降りていた目蓋を持ち上げると、言葉はまだ続いていて、涙はまだ降り止まない。暗闇を照らす月明かりは、絶望的なまでに仄かで、想いは届かない。もし、そこに何らかの感情が存在し得るならば、自分は存在し、彼も存在し、彼女も存在し、敵も存在するだろう。しか

敵しかいない。

無限に続く闇だと信じていた。魔王の飛ばしたる星々は遠く、この目に映るほど飛んではおらず、夢幻に列なる星の輝きは、この瞳を照らしはしなかった。小波の音が聞こえる。砌を打つ音。涙が零れる音。どうしてこの胸はこんなに痛むのだろう、どうしてこの涙は止まらないのだろう。胸に空いた穴は、この頭から記憶をも奪っていった。残った感情は、空ろな何か。思い出せない感情は、やがて拡散して、消え果るだろう。それを悲しいと思う心は、かつての自分が抱えていたものだろうか。今、夢幻に列なる星が見えるのは、無限に続くこの闇を否定したから

目が覚めた。 全てが夢だと知れたとき、暗黒はまたひとつ花開いた。