2006-02-08 834 空獏 (ハヤカワSFシリーズJコレクション)作者: 北野勇作出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2005/08/25メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (48件) を見る 夢と現実、リアルとアンリアル、マトリョーシカ、フラクタル。そういった曖昧な境界によって区切られた不思議な世界の戦争を描いたもの……と思いつつ読んでいたのだが、読めば読むほど困惑が進むのだ。どんどん定型から脱却してやろうという著者の意気込みが見えるぐらい、意外な方向へ意外な方向へと突き進み、その結果なんだかよく分からない形容しがたきものになっている。百三さん(id:stickyend)が絶賛していたので面白いのだろうけれど、よく分からないごめんなさい、というような感じだ。 裏表紙に「9つの短篇と10の掌篇が織りなす、不条理で情けなく、けれどヒトに優しい戦争の話」とあるが、むしろ9つの掌篇と10の短文だ。一段落で改行多め、短すぎ!