- 作者: エラリー・クイーン,鮎川信夫
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1970/10/01
- メディア: 文庫
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率直に言うと、あまり面白くなかった。ハムレット荘に引きこもるドルリイ・レーンは魅力たっぷりだし、最初の事件までは実に意気揚々と読むことが出来た。一風変わった、使いこなすことが困難な凶器を、犯人はいかにして制御したのか、レーンはそれをいかにして見抜くのか。期待で胸を膨らませたのだが、これがいつまでたっても応えられない。何と言うか、違うのだ。右のパンチが来たから、次は左のパンチだなとこちらは身構えているのに、右のパンチばかりが執拗に繰り返されるために、中弛みしてしまう。終盤の解決編も大好きだが、そうなると余計に真ん中の数百ページが浮いてしまう。いずれ再読、残念。
*1:第三弾は『モルグ街』