- 作者: 蘇部健一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/04/06
- メディア: 新書
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羽住都による表紙イラストと、届かぬ想いというタイトルから、感動系の話を想像していた。てっきり映画の『タイムマシン』のように何度も過去に舞い戻って、娘と妻を救おうとする話なのかと思いきや、そういった派手な場面は少なく、堅実にそして地味に進んだ。それで恋愛物に終始するのかと思いきや、最後の最後で謎解きが始まって、思わぬ結末とそのいびつさに思わず震えてしまった。読後感が非常に悪く、何とも悪趣味なのだ。これが届かぬ想いの正体なのかと、これが表紙イラストの真意なのかと。感動系の話を期待して読むと、とんだしっぺ返しを食らうだろうと言っておく。