雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

少年計数機 池袋ウェストゲートパーク2

 池袋を舞台に、トラブル相談屋として名を馳せているマコトと、彼が巻き込まれた事件を描いた短編連作の第二巻。インターネットの覗き部屋のアイドルとそのストーカーを巡る「妖精の庭」。絶えず目に入るものの数を数えるヤクザの息子の誘拐事件「少年計数機」。七十過ぎの老人とタッグを組み、引ったくり事件を解決する「銀十字」。女子高生監禁事件と大人のパーティ潰しが相手の「水のなかの目」。
 相変わらずのぶつ切り短文と断章構成だが、前作である程度だが慣れているので、すんなり入っていくことができた。後半の二篇は、ドラマ化に間に合わなかったのか、自分の知らないストーリィだった。特に「水のなかの目」は素晴らしかった。これまで散々、リアリティを説いておきながら、今ひとつ現実感に薄かった作品群の中で、この一篇に含まれる死の味は鮮烈で凄惨。取り扱っている事件の性質も、現実にあったものに即しているし、問題点への指摘もしっかりとしていた。