雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

975『夫婦茶碗』

夫婦茶碗 (新潮文庫)

夫婦茶碗 (新潮文庫)

 非常に面白かった。秋山の中で、現時点における町田康のベストと言い換えてもいいかもしれない。何と言っても、分かりやすい。町田康の著作は、語感のセンスが尖っていて、リズムや次の瞬間どこへ転ぶか分からない、妙な具合のテンションと展開を今までは楽しんでいたのだが、いやいや表題作「夫婦茶碗」にせよ、もう一編の「人間の屑」にせよ、それなりの物語性があって楽しめた。うん、面白かった。
 読了後に第13回クロスレビュに目を通してみて、意外に評価が低いことに驚いた。