- 作者: 七飯宏隆,巳島ヒロシ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/02
- メディア: 文庫
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「世界はとっくの昔に滅んでいて、家族だと思っていた五人は幽霊で、少女は世界でたったひとりの人間」――設定は魅力的だし、語り手の存在はSF的で面白いと思う。だが、それだけ。同じような設定は電撃だけで既に秋山瑞人『鉄コミュニケイション』や三枝零一『ウィザーズ・ブレイン』によって書かれており、しかもストーリィ的には、そちらの方が数段上。結末もやや唐突だし、振り返ってみると盛り上がりに欠けるようだし。大賞受賞とは思えない。残念。