一番、興味深く読めたのは、R×Rの「Web2.0を知るキーワード『集合知』ってなんだ?」。この集合知という概念は……、うまく説明できない。具体例として、大統領選の予想サイトが最終的な投票率をほぼ正確に予測したことが挙げられている。これは集まった有権者たちの“意思”が専門家より優れた判断を下したから、であるらしい。他にも「『三人寄れば文殊の知恵』の現代版」であるとか、「2chで電車男に与えられたアドバイスは、恋愛についての集合知」といった説明もあった。
これを読んで思ったのは、ネット上の書評やレビューというのは、ときにプロの書評家の指摘を凌駕しえうるのではないだろうかということ。あー、例えばライトノベルには色々な新人賞があって、毎年、びっくりするぐらいの新人がデビューするけれど「彼彼女らのうち果たして誰が生き残るのか」という議論を数十人でしたとして「こいつは生き残る!」と結論の出された新人は長く書き続けそうな気がする。
他には男二人で行く温泉旅行なども面白かった。行きたい。
石田衣良「空は、今日も、青いか? 第40回 残業禁止法、制定」その名の通り残業禁止法という新しい制度を提案しているエッセイ。しかし、なんだろう、この妙に鼻につく語り口は。うーん……それはそうと、某コンドーム会社が行った国際調査において、日本は世界で一番、セックスの回数が少ない国という名誉なんだか不名誉なんだかよく分からない称号を貰っていることにより驚いた。いや、コンドームを使わなくてもセックスは出来るという下品な突っ込みはさておき、……いや、この話題は危険だ。止めておこう。