ブログ板に「虚しさを感じながらブログ続けてる香具師集合」というスレがある。自分の場合、幸い今やってるこのブログで虚しさを感じることはないけれど、以前はてなでやっていたブログは虚しくて仕方なく、半年あまりで閉鎖してしまった。だからこのスレの住人の気持ちは非常によくわかる(実際書き込んだことも何度かある)。今回は何故ブログが虚しくなるのか、その原因と対処法を考えてみたいと思う。
ライトノベル名言図書館さんのところで知りました。
幸いにしてサイトやブログを運営していて、虚しさを感じたことはありません。もちろん、私生活が充実したり忙しくなったりして更新が手抜きになることはありますけれど、それは相対的なものであって、別にやる気がなくなったから手を抜くというわけではありません。
このエントリを読んで、真っ先に思いついたのは海燕さんが昨日、書いたエントリです。
思うに、何でも悩んだときは専門家の意見を聞いてみるにかぎる。幸福論の専門家、幸福観察学会会長の意見に耳を傾けてみることにしよう。ま、この学会、会員は1名しかいないんだけど。
その1名とは、水木しげる。いわずと知れた『ゲゲゲの鬼太郎』の原作者である。
水木さんは著書『水木さんの幸福論』のなかで、「何十年にもわたって世界中の幸福な人、不幸な人を観察してきた体験から見つけ出した、幸せになるための知恵」を七か条にまとめている。順番に紹介していこう。
これは「幸せになるにはどうしたらいいか?」という問いに対して、水木しげる『水木サンの幸福理論』を紐解きながら考察しているエントリなのですが、ここで挙げられている教訓はブログ運営にも応用できるように思います。たとえば、
・第一条「成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはならない。」
↓
・第一条「アクセスやコメントを目的に、ブログ運営を行ってはならない。」
このようにキーとなる言葉を読みかえれば、幸せにブログを続けられそうな気がします。
で、調子に乗って他の六ヶ条もブログという枠のなかで考えていったのですが、途中ではたと気がつきました。
ここで紹介されているのは、いわゆる「君が変われば世界が変わる」というか「君の考え方次第で、世界は美しくもなり醜くもなる」というような、いわゆる精神論です。こういう思考ができれば、そもそも辛くなったり虚しくなったりすることもないでしょう。むしろ、こういう思考ができないからこそ虚しさを感じるのだと思います。と言いますか、まだ20代の秋山からすれば、この境地にはまだまだ達するべくもありません。なので、ここでは逆にアクセスやコメントをこそモチベーションの礎とする方向で考えてみたいと思います。
まずはモチベーションを上げてくれるであろう要素にどのような種類があるかから、考えてみましょう。
要素1・アクセス
基本ですね。
エントリを上げることによって、もしくは更新することによって昨日よりアクセスが伸びれば、それだけ多くのひとがエントリを見てくれているということです。アクセスを感じとるにはカウンターの設置が必要不可欠です。グラフ表示してくれるアクセス解析を設置するとなおいいでしょう。
要素2・コメント
こちらも基本ですね。
書いたエントリに対してコメントがあると、確実にひとりは(それもじっくりと)読んでくれたことが分かります。何度か同じひとの書き込みが続けば、常連さんとして認識できますし、とりあえずそのひとのためにブログを続けようと思うことができるでしょう。コメントを貰うには、コメント欄を開放しておく必要があります。
要素3・リンク(トラックバック)
これはアクセスとコメントの効果を合わせ持つものですね。
ニュースサイトさんに捕捉されたときはコメントは貰えませんが、その代わり大きなアクセスを貰うことができます。あるいは内容に言及しつつリンクを張られればアクセスと同時にコメントを貰うことができます。リンクしてもらうためには「無断リンク禁止」の代わりに「リンク歓迎」とサイドバーかどこかに書いておくといいでしょう。リンク先を調べられるようにアクセス解析を設置したり、トラックバックを受け付けておくとなおいいです。
要素4・ブックマーク
こちらもアクセスとコメントの効果を合わせ持つものです。
コメントつきのブクマはもちろんコメントと同じ効果を持ちますし、たとえコメントがなくとも何人かにブクマしてもらえればホットエントリ入りして、はてなブックマークからのアクセスが見込めます。ブックマークを感じとるにはいくつか準備が必要です。はてなダイアリーユーザの場合は、
管理 > 設定 > 記事の設定
・「このエントリーを含むブックマーク」アイコンを表示する
・「このエントリーのブックマーク数」を表示する
・「このエントリーのブックマークコメント」アイコンを表示する
この三つの項目をチェックしておくといいでしょう。またサイドバーにbcounterモジュールを設置すると過去のエントリがブクマされたときもすぐに気づくことができます。
要素5・アンテナ
これはアクセスに影響してくるものです。
仮にニュースサイトに捕捉されアクセス数が増えたとしても、それは一過性のものです。1日が過ぎればそのニュースサイトからのアクセスは激減しますし、2日も経てばほぼなくなるでしょう。けれど、ニュースサイトからやってきた1000人のうち10人がアンテナに加えてくれた場合、そのブログは10人の常連さんを獲得したことを意味するのです。アンテナ登録数は以下のアドレスのxxxxxの部分にブログのアドレスを書き加えることによって調べることができます。
要素6・アフィリエイト
これは感想サイト限定の要素です。
たとえば何かしらの作品の感想を書いたとして、後日、その作品がamazon等を通じて購入されたことが分かったならば、その作品を買ったひとは、感想に触発されて購入を決意したことが分かるでしょう。これは秋山が思うに感想サイトにとってかなり名誉なことです。特にマイナー作品や、古い作品を紹介した場合、書いた感想を読まなければそのひとはその作品のことを知りもしなかったし、触れることもなかったのですから。
アフィリエイトを開始するには幾つか手順が必要です。はてなでamazonのアフィリエイトを行う場合、まずAmazonアソシエイト・プログラムに参加し、そしてはてなダイアリーの有料オプションをつけます。後は作品の感想を書きつつ、売れた作品がないかどうか確認するだけです。
エントリにはエントリの特性がある
さて。以上、6つの要素からブログの評価を知ることができ、モチベーションの糧とすることができるわけですが、実際問題としてひとつのエントリで、この6つの要素をすべて同時に得ることは極めて難しいです。たとえば『らき☆すた』に関してつらつらと述べたところ、何十ものコメントがつき、数百もブクマされ、何十ものニュースサイトやテキストサイトに言及・紹介され、アクセスとアンテナ登録数が激増し、DVDが何十個も売れるなどということは、基本的にありえません*1。
しかし、逆に1つか2つの要素を得ることは可能です。たとえばアクセスは普段通りだったけれど幾つかコメントがついたり、ブクマされなかったけれどニュースサイトに捕捉されたり。そういうのは十二分にありえます。と言いますか、エントリにはエントリの特性があり、コメントを貰いやすいエントリや、ブクマされやすいエントリというのがあるのです*2。
まとめ
6つの要素の合計値をこそ、モチベーションの糧としましょう。
アクセスが伸びなかったり、コメント欄が賑わわなかったからと言って虚しさを感じるのは早計です。もしかしたら気づかないうちに、アンテナ登録数が増えていたり、ブクマされていたりするのかもしれません。まず、6つの要素を感じとるところから始め、次に6つのすべてで結果を出せなくとも、1つか2つでは結果を出せるように努力しましょう。6つの要素いずれかひとつに特化したブログ運営というのも有効な選択です。諦めるのは試した後です。