雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

第1回『幻視コレクション』ディナーミーティングのときのこと

 本気で面白い本を作ろう、本気で!
 という覚悟に押されるようにして、9月1日(日)京都にて第1回『幻視コレクション』ディナーミーティングを開催したときのことを振り返ってみます。

会場までの道のり


 記念すべき第1回のディナーミーティングは、大阪在住のはるかさんと、東京在住の言村さん、そして名古屋在住の秋山という3人で行われました。
 場所は京都の石塀小路。八坂神社と高台寺の間にある、その名の通り小さな道で、両脇に石垣が並んでいるのが特長です。情緒溢れる雰囲気は抜群だけれど、入り口が分かりにくいこともあって観光客は少なめとのこと。実際に秋山たちが訪れたときも、他に小路を歩いているのは老夫婦だけで、高台寺の鐘がボーンボーンと響いていることもあって、どこに行っても観光客ばっかりの京都とは思えない、とても穏やかな時間が流れていました。

豆ちゃ


 京都の奥座敷とも呼ばれる石塀小路は、高級料亭が立ち並ぶ一角でもありますが、気楽に入ることができるお店もあります。
 それが、今回、訪問した豆ちゃさんです。繊細な味わいを追求したおばんざいに、はもなどの旬の素材や京野菜を使った料理の数々。秋山たちが通されたのは2階の、窓に近いお座敷でしたが、暮れゆく石塀小路を見下ろしながら、それらを楽しむことができた時間は、ほんとうに幸せでした。

小説を書くこと、読者を楽しませること

 ここ数年、小説から離れ、絵と演奏という芸術活動に打ち込んでいたはるかさんは、小説を書くことの難しさについて、率直に話されました。
 事前に精度の高いプロットを読ませてもらっていた秋山は、はるかさんが一気に書き上げたであろう作品について、どこが粗削りになっていて、どこを磨くべきかという観点で、なるべくフラットに話をさせて頂きました。編集の視点を得ることは、小説を書くひとにとって幸福なことであると同時に、不幸なことでもあると思います。正しいことがなんなのか、それがあるのかどうかは分かりませんが、こと『幻視コレクション』においては、秋山は、秋山の信奉する面白さを追求したいと考えています。
 はるかさんの作品には、鬼気迫るリアリティと、急転直下の結末が、特に強い魅力であると感じられたので、その2点を、より高めるような物語だと、より面白いでしょうと最後にお伝えしました。

ジャンル小説とは何か、それを表現するのに必要な分量

 言村さんは、まだまだ形にするのに苦労されている様子でした。
 はるかさん同様、久々に小説を書かれるということで、まずは『幻視コレクション』が掲げている「ミステリ、SF、ファンタジー、幻想、怪奇」とは何か? という問いを出発地点にされたそうです。
 実際にいくつか文献にあたり、世界観の骨子となるような設定を、かき集めていましたが、素直に、それを物語に落とし込もうとすると、極めて長大な分量になってしまい、とても原稿用紙50枚には収まらなさそうでした。
 その点に関しては、言村さんも早々に気づかれた様子で、では、エッセンスを保ったまま短くするには? という発想から、適切な分量においてまとまる取捨選択を行っていました。言村さんとは翌日も、京都観光という名目で行動を共にしたのですが、ある博物館において、物語の核を担う、ある要素にまつわる展示品の前で立ち止まるなど、研究熱心な姿勢が窺えました。

これからの幻コレ

 今後のスケジュールをお知らせします。
 9月23日(祝・月)に都内某所にて、第1回『幻視コレクション』ランチミーティングを開催予定です。参加者は言村さん、佐多さん、高村さん、秋山の4名予定です。ちなみに高村さんからは、早くもいくつかテキストデータを頂いています。
 締め切りは9月30日(月)の予定です。
 その後、10月中に編集作業と入稿を済ませます。印刷所は、今のところポプルスさんを予定しています。
 発行は11月4日(祝・月)文学フリマの雲上回廊ブースにて。お楽しみに!!