『DCスーパーヒーローズVS鷹の爪団』とコラボして、試写会の会場に辿りつくための時間制限ありの周遊謎『絶対に辿り着けないプレミア試写会!』の感想です。ネタバレ解禁されているので、適度に明かしています。
ストーリー
ジョーカーが日本にやってきた。
http://nazoxnazo.com/dc_taka_premieremovietheater/
今回の映画の公開を邪魔するためだ。
そこで日本映画サイドが実施するプレミア試写会の招待状を隠してしまった。
日本映画サイドはそれに気づいておらず、このままプレミア試写会を実施すると、観客ゼロのイベントになってしまう。
日本側に連絡しようにも、どこでやるかもわからないので連絡がとれない。
残されたヒントは、この用紙のみ・・・
参加前
実は、参加予定ではありませんでした。
『鷹の爪』は10年も前ですかね、当時に流行っていた『ゴールデンエッグス』とか『ウサビッチ』と一緒に観ていましたが、いつの間に、こんなに大きくなったのでしょうか。しかも『スーパーマン』や『バットマン』とコラボしたりしていて、すごいです。
参加のきっかけは、NAZO×NAZO劇団さんがTwitterでやっていたRTキャンペーンに当選したからです。
「え、無料? 行く行くー!」
という感じで、気軽に参加を決めましたが、その一方で、
「NAZO劇さんは、同卓した方に恵まれて『サンタ姫を助け出せ!~ダークサンタ島からの脱出~』は首尾よく脱出できたけれど、『夜の浪漫遊園地からの脱出』は手も足も出なかったから苦手感あるんだよなあ。キャストとの兼ね合いが多い、茶番要素が強めの公演なら遊びたいけれど、そうでない謎解き要素の強い公演は、怖いなあ」
と、若干の及び腰でした。
しかし、
「やるからには成功したい! そのためには最初から全力だ!!」
と、テンション高く臨みました。
開始後
オープニングを見て、前説を聞いて、スタートと同時に早足で先頭を進みました。
とにかく序盤の小謎は瞬殺するしかありません。看板系は写真を撮ったら、その場で解いたりはせず、とにかく先に進むことを重視して、信号で捕まったタイミングで解くようにしました。
序盤は、かなりハイスピードでしたが、池袋は慣れていない土地なので、チェックポイントに辿りつくと、既に何人も先行しているプレイヤがいて、
「皆、なんで、こんなに早いの??」
と崩れ落ちそうになる自分を制御します。
そんな感じで第一幕と第二幕は、わりとスムーズに進みましたが、移動距離が長いので、体力を削られます。この日の池袋はけっこう暑くて、しんどかったですね。
どちらかと言うと、椅子に座って、ひたすら謎を解くホール型がいちばん好きな方で、特に時間制限のある周遊謎とは相性が悪いことを再確認しました。
NAZO劇が牙を剥き始めたなと感じたのは、第三幕からでしょうか。
さすがに立った状態で解ききることはできないと感じ、公園のすみっこに座り込み、じっくり考えます。スタートしたのは11時45分でしたが、確かこの時点で13時過ぎでした。14時15分には最終チェックポイントを通過する必要があります。残り時間は1時間強。クリアできそうな気がするけれど、まだまだこれからという気も……。
そんな焦燥感に駆られつつ、なんとか答えを導き出し、ついに最終幕。
「まだ歩かせるのかーっ!」
と叫びつつ、導線的は悪くないので、まあ、許せなくなくはない。と逸る気持ちを抑えながら、疲れてパンパンになった足を酷使します。
そして、様々な謎や暗号を解き明かし、導き出された場所へ辿りつくと、
「はい、こちら最後のヒントでーす」
まだ、あるんかい……っ!!
崩れ落ちそうになりつつもヒントをメモって、他のひとの邪魔にならないよう、少し離れた場所に移動します。
ああ、最後のヒントだとしたら、きっと厄介なんだろうなあ。まだ、30分以上あるし、どこかカフェに入ってコーヒーでも飲みながら、ゆっくり落ち着いて、のんびりと向かいあい、たい……。
……あれ?
解けた。
何故か、するりと解けました。
しかも美しい。
難しくありながら、これまでの謎を再利用していて、これ以外の結論など存在しえない、唯一解の如き輝きを放っているフレーズに辿り着きました。
文字数的にもぴったり。
後は、提出するだけです。
冒頭に記載した通り、NAZO劇さんには苦手意識があったのですが、魂を戒めていた透明な鎖が、さらさらと崩れていって、解放されたような気分になります。代わりに芽生えたのは、好き、という感情です。そして、申し訳ないという感情です。
今まで、その苦手意識から公演への参加を見送っていて申し訳ないと、心の中で土下座します。これからは、夜の花やしき公演には必ず参加して、大阪や金沢で開催されている周遊謎も遊びにいこう。そう心に決めました。
いえ。
今は、とりあえずゴールすることです。
すっかり軽くなった両足で、スキップしながらチェックポイントに向かいます。いやあ、謎解きって良いものですね。チェックポイントにいるはずのスタッフが見つからなくて、ちょっとうろうろしましたが、トラックの陰にいただけでした。
「はい、解けました」
「お疲れ様でしたぁ。はいっ、チェックさせていただきますね。なるほどー、残念! もう少し考えてみてください~」
「…………えっ?」
えっ?
えーーーーーっ!!???
びっくりですよ。
もう、心の底からびっくりですよ。
びっくりしすぎて、気がついたら、他のひとの迷惑にならないよう、とりあえずスタッフさんからは離れた方が良かろうと考え、少し離れた場所に移動した後に我に返ったくらいです。
いや、びっくりしますよね?
あの日、あの場所、あの問題に向かい合ったひとは、十人が十人とも、絶対に引っかかって、絶望したはずです。
だって、ねえ、2時間も歩かされて、最後の最後に、あんなに美しい解答を導き出させておいて、それが偽りの答えだなんて、ねえ?
そんなわけで、虚空に霧散したはずのNAZO劇さんに対する苦手意識は、颯爽とよみがえり、以前よりも強固に縛られ、がんじがらめになって、
「もう、無理や。何回、見返しても、どこにもなんの糸口もない。敢えて言うと、この問題を提示しているのはジョーカーだから、ジョーカー視点での下と言えば、ヒーローの下だから、ヒーローの下を見なければならないと言うのは分かるけれど、そもそも、ヒーローいっぱいいるし、どの文字列を拾えばいいか分からないし、え? さっきのスタッフの方、見間違えたんじゃないの? もう1回、提出に行こうかな」
と、グルグル考えていたら。
「あ、分かった」
と、同行者が気づいてくれて救われました。
終了後
と言うわけで、5分残しくらいで、なんとかクリアできました。
しかしながら難しすぎやしませんかね。5分しか残せなかったので、さぞ大勢、ゴール済みなんだろうなあと思ったら、まさかの8人目でしたからね。
秋山たちがゴールしてから、次々と後続がやってきて、結局、30名くらいがゴールしたみたいですけれど……まさにタイトルに偽りなし。絶対に辿り着けない試写会、でした。
同行者の閃きに恵まれて、今回は無事に脱出できましたが、秋山自身のNAZO劇さんへの苦手意識は、果たして解消されたのかどうか微妙なところです。
終わりに
ゴール地点が養老乃瀧と言うことで、豊島区長とフロッグマンさんのスピーチを聞いてから乾杯。この様子は脱出できなかった方の集まった会場へ、実況中継されていた様子ですが、向こうはどんな雰囲気だったのでしょうか……。
で、試写会が始まるまで、疲れをどうにかしようと思って、養老乃瀧でご飯を食べることに。
写真は、この日だけ提供しているというコラボメニュー。すごいですね。1日限りのメニューなんて豪華過ぎます。まあ、鷹の爪を使ってるだけですけれど。
試写会で見た映画ですけれど、端的に言って、めちゃくちゃ面白かったです。DCヒーローズ側も、よく鷹の爪団の誘いを受けましたよね。まさか、こんな風に料理されるとは、夢にも思わなかったのではないでしょうか。もう最初から最後まで、ほぼずっと笑っていて、笑い疲れたくらいです。
鷹の爪って、ネットで見られるショートアニメ、という印象でしたけれど、他にも劇場版があるのでしょうか。気になったので、機会があれば見てみたいなと感じた次第。今月下旬に封切りされるらしいので、超絶オススメですよ。
秋山チャート
要素 | 5段階評価 |
---|---|
オススメ | ★★★★ |
探索 | ★★★ |
物量 | ★★★ |
ストーリー | ★★★★ |
池袋度 | ★★★★★ |