最近、ビジネス書や実用書は読んでいますが、小説はまったく読まなくなった秋山です。こんにちは。
今日はTwitterで見かけた藤原祐氏の発言に感銘を受けたので、小説について考えみます。
藤原祐氏の発言
まず、最初に、肝心の発言を紹介させてください。
小説業界が低迷してるっていうじゃないですか
— 紅茶@小説家になろう (@shosetsuyomitai) 2018年2月26日
それならば、普段小説を読まない新たな顧客をドンドン増やしていかないとダメだと思うんですよ
だとしたら目の肥えた批評家の意見に従うよりも、「普段小説は読まないのですが、この小説は好きです!」の方の感想を参考に作っていかないとダメじゃない?
こちらの発言をRTした上で、
小説が「普段小説を読まない顧客」を開拓するにはたぶん、まず「小説という媒体」であることをやめる必要があって(禅問答みたいな話だ)、これを実際にやったのがFGOだと思ってる
— 藤原祐 (@fujiwarayu) 2018年2月27日
実際問題「活字離れ」とはよく言われるが、現代ほど人々が活字に触れてる時代もそうそうないわけで(いまスマホで見ているこの画面を埋め尽くしているのはなんだという話である。活字だ)、要はやり方なんだろうなと。
— 藤原祐 (@fujiwarayu) 2018年2月27日
と続けられていました。
許された気がした
冒頭にも書きましたが、ここ最近、とんと小説を読まなくなりました。
その理由を、自分では、本読みのコミュニティから離れたからでは? と分析していました。
ずっとむかし、子どもの頃、秋山は純粋に小説を、コンテンツとして楽しんでいました。やがて、インターネットを通じて、同じ趣味を持つ方々と知りあい、感想を共有し、コンテンツとしての小説ではなく、小説を軸としたコミュニティを楽しみはじめました。
しかし、ボードゲームと出会ったり、生活環境が変わったりしていくにつれて、本読みの友人と会う機会が減り、コミュニティから離れることで、本を読まなくなっていきました。そして、そのことに対して、実は、心のどこか奥深くで小説に対して申し訳なさを感じていました。
コンテンツとして小説の輝きは不変です。
昔の名作や傑作は、今も変わらず衰えませんし、今日現在も、しのぎを削るように多くの物書きたちが新作を生み出しています。
読むべき小説は、まだまだあるにも関わらず、コミュニティから離れたことを言い訳に、読んでいないことを心苦しく感じていたのです。
です、が。
藤原祐氏の、上記の発言を目にしたとき、なんだか許された気がしました。
確かに、です。
ハードカバーや文庫という形状では小説を読んでいません。ですが、FGOは最近、少しずつ読み進めていますし、なんならグラブルは何年もやっています。
どうやら。
小説と決別してはいなかったようです。
改めて考えてみると、この言説は新しくない
ひとしきり感動した後、ふと冷静になって考えてみると、この示唆は、別段、新しいものではなかったことに思い至りました。
1970年代にSFが浸透と拡散して、2000年初頭のYoshi『Deep Love』をかわきりにケータイ小説が一世を風靡し、最近だとDMM TELLERなどのLINE風のインターフェイスで小説が読めるアプリがダウンロード数を稼いでいます。
昔から何度も繰り返されていて、その度に、いわゆる小説は読まれなくなってきたかもしれないけれど、いわゆる小説じゃない小説は読まれている説は唱えられつづけていました。
他ならぬ秋山自身が、いわゆる小説を読みつづけていただけに、いわゆる小説じゃない小説を読んでいた自覚に欠けていただけでした。さらに、改めて周りを見回してみると、10年前に知り合ったライトノベル読みが、最近ではFGOのガチャを回していたりして、なんだ自分だけじゃなかったのか。とも思います。
少し気になってFGOの課金売上を調べてみたのですが、モンストには届かないものの、パズドラやツムツムを抑えての2位なんですね。少し嬉しくなりますね。
2017年 モバイルゲーム課金売上ランキング TOP10(国内)
https://www.famitsu.com/news/201712/08147606.html
1位モンスターストライク:1041億円
2位Fate/Grand Order:896億円
3位パズル&ドラゴンズ:473億円
4位LINE:ディズニー ツムツム:303億円
5位ドラゴンボールZ ドッカンバトル:278億円
6位アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ:226億円
7位グランブルーファンタジー:209億円
8位実況パワフルプロ野球:172億円
9位白猫プロジェクト:149億円
10位ポケモンGO:143億円
コンテンツからコミュニティを経てコンテンツ×コミュニティへ
話がコロコロ変わって恐縮なんですが、モンストが共闘の楽しさを打ち出したコミュニティ系ゲームに対し、FGOは基本はソロプレイのコンテンツ系ゲームですよね。
一昨年はSNS疲れなんて言葉が流行った一方、昨年の流行語大賞はインスタ映えだったりして、なんだか右往左往と言うか、着地先に向かってゆらゆら揺れるパラシュートを見ている気分です。
そう考えると、大事なのは繋がるだけではないなと感じます。
やっぱり、コンテンツあってこそですよね。
ソシャゲーで言えば、秋山はグラブルが好きで、FGOもやりますが、艦これは止めましたし、ブラウザ三国志も止めました*1。こうやって振り返ってみると、ストーリーがないものは長続きしないな、と感じます。
考えてみればFGOを始めたのだって、誰だったか忘れましたが「FGOはメインストーリーが終わったんですよ。ソシャゲーでストーリーが終わるのって珍しくないですか?」と言われて「確かに」と深く頷くと同時に、興味を覚えたのです。
さらに言うと、誰かと遊ぶ楽しさ。
コンテンツの楽しさとコミュニティの楽しさ、両輪があって始めて長続きするように感じます。
終わりに
なんだかまとまりがありませんが、結論としては、FGOにうつつを抜かしている自分を許された気がしたので、これからもFGO遊ぶよ。でしょうか。
後、課金はグラブルだけ! と心に決めていましたが、少しは課金しても良いかもしれません。
最後に、藤原祐氏をだしに使ってしまった感じなので、氏の作品を紹介させてください。デビュー作『ルナティック・ムーン』と第2作の『レジンキャストミルク』は読んだはずですが、もう10年以上前で……ダークなんだけれど、あたたかい。という記憶だけが残っています。
最新作はFF14のノベライズで『きみの傷とぼくらの絆』、MMORPGで知り合った少女との交流を描いた作品のようです。

ファイナルファンタジーXIV きみの傷とぼくらの絆 ~ON(THE NOVEL)LINE~ (電撃文庫)
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*1:mixi第9ワールドで、ドワンゴと戦ったの懐かしいですね。