雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

耳を塞ぎたいと思う。聞き続けていることが極めて困難で、微苦笑を続けていることが不可能だと思えるぐらいに辛く儚い幻想。穏やかな波が浚う。何もかもが空虚で白く押し潰された、悴んだ手が破壊した雪だるま。残骸に散った凍ったみかん。そんな過去が走馬灯のように走る。いつの間にか降りていた目蓋を持ち上げると、言葉はまだ続いていて、涙はまだ降り止まない。暗闇を照らす月明かりは、絶望的なまでに仄かで、想いは届かない。もし、そこに何らかの感情が存在し得るならば、自分は存在し、彼も存在し、彼女も存在し、敵も存在するだろう。しか

 敵しかいない。