2006-02-20 867 春待ちの姫君たち―リリカル・ミステリー (コバルト文庫)作者: 友桐夏,水上カオリ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2005/11メディア: 文庫 クリック: 15回この商品を含むブログ (79件) を見る 実に評価に困る作品だ。仕掛け自体は中盤で気づけるのだが、最後まで読ませる力を持っているし、その見せ方も上手い。また、前作『白い花の舞い散る時間』を読んだときも思ったが、少女たちが随所随所で放つ科白の斬れ味が凄まじいのだ。「おめでとう。オリジナルはあなたのほうよ」なんて科白には二重の意味でドキリとさせられた。しかし、面白いかどうかと問われると素直に頷けない。近々、新刊が出るらしいので、それも読んでみたいとは思うが、あるいは秋山には向いていないの作家なのかもしれない。