雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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北原尚彦『首吊少女亭』

首吊少女亭 (ふしぎ文学館)

首吊少女亭 (ふしぎ文学館)

 面白かったー。ああ、こういう作品はすごい好きです。とてもいい読書をしてしまいました。感想はこちら

収録作のいずれも素晴らしいが、特に気に入ったのは「血脈」「新人審査」「貯金箱」「凶刃」「活人画」「遺棄船」「愛書家倶楽部」「首吊少女亭」……って、もうほとんどすべてが気に入った。この中からさらに選ばんとするならジェイコブス『猿の手』と肩を並べうる「貯金箱」と、マリー・セレスト号の謎を解き明かす「遺棄船」と、古書への愛が伝わってくる「愛書家倶楽部」の3編だろう。

 以下、感想リンク……を作ろうとしましたが、1件しか見つかりませんでした。この世紀の傑作がどうしてこんなにも読まれていないのでしょうか! 知るひとぞ知るタイプの作家とは言え、いくらなんでもこの結果は悲しいです。id:Wandererさん、id:natume_yoさん、id:umikawausoさん、ちょう面白いのでオススメですよー*1

いずれもキワモノとしての強度は薄味でちょっとしたふしぎ話といった体裁で、そのソツのない展開と期待通りのオチはビギナー向けを思わせるものの、ふしぎ文学館マニア的にはそのソツのない構成で纏めあげる技法を堪能するべきかもしれません。

http://blog.taipeimonochrome.ddo.jp/wp/markyu/index.php?p=1344

*1:なんという名指し……