雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

イノベーションを遊ぶ会_0125

 昨年末に『歴史悠久』を遊んで以来、ずっと「再プレイしたい!」と思っていたゲームがあります。
 それが、チャデクの『イノベーション』です。
イノベーション』は特殊能力てんこ盛りのカードゲームで、それぞれの効果も派手で、特にゲーム終盤に至っては、引けたら勝つようなカードもあって、人によってその評価は激しく分かれます。
 秋山は好きです。
 最初に遊んだときは困惑しました。とにかくテキスト量が多いのです。小さい文字で、ぎっしり書き込まれています。それに読まなくてはならないのは自分のだけではなく、他プレイヤの出したカードもある程度は読んでおく必要があります。巨大な荒波が四方八方から耐えず押し寄せてくるようなプレイ感で、なんとか乗りこなせないかするものの、まったく乗り越せる気がせず、翻弄されている内に終わりました。
 どんなゲームも、最初は攻略記事を見ず、まずは遊んでみて勝ち方を考えるのが楽しいと思いますが、このゲームは、さすがに難解なので、少しだけ道筋を示すと、
(1)2人で遊ぶ
(2)流れに乗る
 この2つが大事です。まず前者についてですが、絶対に2人で遊んだ方がいいです。3人は辛うじて遊べなくもないですが、4人で遊んだ日にはダウンタイムは長すぎですし、自分の手番が回ってくる頃には戦況が激変していて、まったく方針を立てることができません。
 後者は、言ってみればカードマネジメントです。どのカードのどの能力をキーに相手を攻撃するか、得点を稼ぎに走るか、自分の場を強化するかを考えます。相手を攻撃するならば、攻め手を休めず再起不能になるまで叩くべきですし、得点を稼ぎ始めるなら相手がどんなに場を強化していようとも、勝ち逃げを狙って得点行動を取り続けるべきですし、自分の場を強化するならば、最終的に勝つための土台の構築に専念すべきです。
 100枚以上あるカードは、すべてユニークです。引けるかどうかは運ですし、相手に引かれるどころか、ゲームに登場しない可能性もあります。しかし、漠然とした波や流れ、方向性をコントロールすることはできます。『イノベーション』は人の手ではとうていコントロールしきれない、文明の進化の過程に、ほんの少しだけ手を入れて、世界を支配するゲームです。

イノベーション


(プレイ時間:45分)
 と言うわけで、さたもとさんにお願いして、平日夜にイエサブで遊びました。まずは基本セットに第2拡張だけを入れて遊びます。
 秋山は初手の得点行動が運にも恵まれて、最序盤で4偉業を達成し、かなり優勢に立つことができました。しかし、得点行動を専念しすぎたために、場の構築がぜんぜん追いつかず、ルネッサンスの時代を迎えた後は、いち早く産業革命を取り込んださたもとさんの攻撃によって、為す術もなく黎明期からローマ時代の文明が破壊されたり奪われたりします。
「このままだと、かんたんにひっくり返されるぞ……!」と感じ、せっせとアクションを共有させ、さたもとさんの利になる行動を取りつつも、なんとか第2拡張で取り入れられた偉人を探していきます。
 ボロボロになりながらも、なんとか偉人の力を借りて文明を振興させることで、工業や近代の時代をすっ飛ばし、現代の技術を手に入れます。具体的には量子力学です。
 量子力学、強いっすね! 途中、秋山の文明を現代まで導いてくれた偉人を失いつつも、得点をボロ稼ぎして6偉業達成で勝利しました。

イノベーション


(プレイ時間:50分)
 続いて、2戦目は第1拡張も入れて遊びます。第1拡張はドロー周りの処理が煩雑で、あまり好みではないのですが、第2拡張のカードに第1拡張のカード能力を前提にしたものもあるので、第2拡張を楽しむには、第1拡張も入れなければならないのですよね。
 前回は自分の場を捨てて、序盤は点数行動に集中、中盤は偉人の力を借りて急速成長、終盤は力技で得点を獲得して勝利という流れだったのですが、今回はお互いに運に恵まれず、序盤はスローリーな展開でした。仕方がないので、せっせと場を育て、来たるべく産業革命に備えます。……が、秋山は、何故かまったく赤のカードがドローできず、なんか頭は良いけれどお金は持ってないみたいな文明になってしまいました。そして、さたもとさんから降り掛かってくる戦火を、ほぼノーガードで受けることに。
 ターニングポイントは秋山がカードの交換を行ったときですかね。「この知識をあげますよ」と言って渡したカードによって、さたもとさんの戦術の核となるカードを潰すことができたのは大きかったです。そこから先は上手いこと防御を固めることができたので、遅ればせながら得点行動を取りつつ、相手の攻撃を防いで……という感じでした。終盤、さたもとさんの火力が凄まじいことになって、毎ターン、秋山のカードが2枚ずつ落とされるという苦しい状況になりましたが、なんとか紙一重の差で偉業が間に合い勝利しました。

終わりに

 と言うわけで、2連勝。やりました。
 遊んだ感じとしては、第2拡張の偉人カードは劇的に強いですね。第1拡張のエコーも決まれば、非常に強力です。
 今回は首尾よく勝利できましたが、2戦目は、さたもとさんが、6分の1くらいの確率で失敗する錬金術に見事失敗してくれたからこそというのもあります。抜群に面白いので、また機会を見て遊びたいですね。第3拡張も出ないかなあ……。