雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

1080『戦鬼』

戦鬼 ―イクサオニ― (富士見ファンタジア文庫)

戦鬼 ―イクサオニ― (富士見ファンタジア文庫)

 第18回ファンタジア長編小説大賞受賞作。
 ライトノベルにおいては18回という歴史あるファンタジア大賞において、大賞を受賞したのは本書が四作目。相応の作品なのだろうと大賞が出たという情報を耳にした瞬間は心が躍ったが、タイトルを聞いて、あらすじを読んで、表紙を見て、体温が下がってゆくのが分かった。半ば「外れだろうなあ」という意識を持ちつつ読んだところ、まあ、可もなく不可もなくと言ったところで特に落胆はしなかった。
 主人公が鬼で敵が桃太郎という異色の時代ファンタジィ。森岡浩之『月と炎の戦記』をもう少し近代に移してジュブナイル分を加えたような感じ。学園や異能やツンデレの類は、これっぽっちも出てこないところが富士見らしいと思う。しかしこれでは、『灼眼のシャナ』を持つ電撃文庫と『涼宮ハルヒの憂鬱』を持つ角川スニーカー文庫には対抗できないだろうなあ……。