雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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1103『絡新婦の理 四』

 戦慄……。
 九年ぶりの再読であるにも関わらず、犯人を記憶していた。したがって、登場人物が翻弄される様、事件が解体されてゆく様を思う存分、冷静に、客観的に楽しむことができたのだが、それでも最後の一行を読んだ瞬間にからだに震えが走った。さらに、本書では面白い仕掛けがされていて、最初のシーンと最後のシーンが連続しているのだ。つまり、本当の結末は冒頭の第一章の直前までと言える。なので、末尾まで読んで、最後の一行に身震いし、また(分冊版を読んでいるので一巻の)冒頭に戻って、その最後の下りでまた震えてしまった。ああ、完璧じゃないか。パーフェクト。イッツ・オール・パーフェクト。素晴らしい。
 さて、次は長い。しかもふつうの文庫版だから、読むのに難行しそうだ。まあ、頑張ろう。