KUAさんのゲームマーケット2017秋の新作『ガラクタ市』を遊びました。
2から4人で遊べるカードゲームです。
非常にコンパクトにまとまった競りゲームで、完成度は高めです。
各ラウンド、場には「一桁のそろばん」や「26時まである時計」など、まったく用途が見つけられない、ガラクタとしか言えないものが描かれたカードが並びます。プレイヤはそれらに対して、手持ちのお金を出して競っていきます。
果たしてどのガラクタが、実は価値を持った掘り出し物なのか。情報は各ラウンド、少しずつ提示されるので、お金を出してその情報を買うこともできます。ただし、最初のラウンドこそ情報は意味を持ちますが、後の方になると──情報料は下がりますが──すでに他プレイヤによって競り下ろされたものだったりして、その情報を確認した意味がなくなっていたりします。
その他に、一般的には無価値だけれど、そのプレイヤにだけは価値がある個人の目標なんかもあったりします。
従って、メカニズム的には、目的隠蔽要素を含む競り……でしょうか。
ゲーム終了時、各カードは価値を持つか、あるいはまったく持たないか明確に分かれるので、どれくらいまで競って大丈夫か基準が明確で、いわゆる競りゲームにおける「相場わからない」問題は解決されているように感じました。
素朴なアートワークも、好みですね。
何よりも、各ガラクタの、まったく役立たなさそう感が素敵です。上述の「一桁のそろばん」と「26時まである時計」もそうですが、それ以外にも、たとえば「二人用の茶瓶」や「離れた眼鏡」なんかも使い勝手が最悪で、くすりと笑ってしまいます。
すべての要素が有機的に絡まりあっていて、短いプレイ時間のなかに詰まっていて、完成度は非常に高いです。
初めて競りゲームに触れる、という方にもオススメできます。
絶妙なガラクタだったね。良いの、ばっかりだったよ。いる……いらな……いる……いらない!!
ほとんどいらないよ。あんなの家にあっても邪魔なだけだよ。あー、でも「一桁のそろばん」は、ちょっと欲しいかな。ぺこらさんは、なにか欲しいものあった?
うーん、えっとねえ、この中だとぉ……ないね!
そっか