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18世紀のヨーロッパを描いたアニメ作品『海賊王女』の感想(ネタバレあり)

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 2021年の秋アニメで追っていた『海賊王女』を見終えました。
 途中までは、とても面白かったんですけれど、後半はちょっと期待していたのとは違いましたね。せっかく全話見たので、すこしだけ感想を書きます。ネタバレありなので、予備知識なく視聴したい方は回れ右推奨です。

18世紀、王女が、海賊になり、真田幸村の末裔が、お供する

 第1話は、ほんとうに良かったですね
 幼いころに漂流し、娼婦の島シャングリラに流れ着いた少女フェナ。自らが娼婦になるという運命を受け入れられず、島からの脱走を図ろうとしたとき、幼馴染の青年が現れる。
 彼は真っ赤な鎧に身を包み、鹿の角を持つ兜には、六文銭が輝いていた……!


えっ、この男、名前は雪丸!? ってことは、まさか真田幸村の末裔ーっ!? そして、もしかして雪丸と一緒にいる忍者たちは真田十勇士!?


 18世紀のヨーロッパが舞台という渋い設定が気に入って第1話を見たのですが、その世界観にまさかの真田幸村の末裔という歴史のifを入れる要素に、一気にテンションが上がりました。
 それにしても様々な要素がてんこもりですよね……。

美しいヨーロッパの街並みと大人向け要素

 フェナが雪丸たちと共に旅をはじめ、様々な港町を訪ねはじめてからは、背景の美しさにうっとりしました。
 特に、イタリアのアマルフィを思わせる街並みは素敵でしたね。
 ストーリーライン的には『天空の城ラピュタ』『ふしぎの海のナディア』をほうふつとさせ、受け入れやすかったですね。キャラクターの作りも、積極的な少女フェナに振り回される、無口で女性が苦手な雪丸に、元気いっぱいの脇役たちで、馴染みのある平成深夜アニメを見ている気分です。
 物語の流れとしては、中盤、ジャンヌ・ダルクが火刑に処されず、実は生存していた? みたいな展開からは、ワクワクが止まりませんでした。

唐突なセカイ系、急拡大するスケール

 ラスト2~3話は、唐突に過ぎて、困惑しましたね
 過去に決着をつけ、多くの謎に答えを与えるという観点ではありだったのかもしれませんが、正直に言って求めているものではなかったです
 また百歩譲って、セカイ系を良しとしても、「世界を継続する」か「世界をリセットする」の二択で、片方を選択してしまうというのも、ちょっと今風でないと感じました。
 と言うのも、既に日本には『天気の子』と『シン・エヴァンゲリオン劇場版』があるので……これが『魔法少女まどかマギカ』前後だったら、まだ良かったのですが……。

終わりに

 と、ここまで書いて気づきましたが、まさに最初から最後まで徹頭徹尾、ラピュタアフターであり、ナディアアフターであったのかもしれません……。