雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

オススメの謎解き&ボードゲーム&マーダーミステリーを紹介しています

師匠を敬服し、弟子を鍛錬せよ『老師敬服~正派対邪教~』の感想


 HOY GAMESさんのゲームマーケット2022秋の新作『老師敬服~正派対邪教~』を遊びました。
 2人用のボードゲームです。

ゲームの概要

 プレイヤーは道場の老師となって、様々な奥義を習得しつつ、弟子を勧誘し、また鍛錬していきます。
 最終的に相手よりも勝利点が多いプレイヤーが勝利します。

ゲームの感想


 とても面白かったです。
『老師敬服』の面白さがそのまま、2人用対戦ゲームに落とし込まれていると感じました

 まずは何と言っても、適度な拡大再生産でしょう。
 奥義を習得したり、弟子を増やすと、アクションの効果が強化されるのですが、全4ラウンド=12アクションしかできないので、環境が整う頃には、残りアクション数が数回になっているので、非常にサクッと終わるのです。
 この、あっさり感に対し「物足りない!」と思う方がいるかもしれませんが、しっかりきっちり30分で終わるという点において、非常に価値が高いと感じます


 勝利へのルートが複数用意されているのも魅力です
 どんどん弟子を増やして、さらに鍛錬させることで勝利を狙うもよし、弟子を増やすことにはこだわらず、奥義を習得して勝利を狙うもよし、バランス調整がよく出来ています。
 アクション数を底上げする敬服アクションも魅力です。
 相手アクションをコピーする敬服を使いこなすことで、4ラウンドの中で最大24アクションが実行できますが、敬服すればするほど、対戦プレイヤーに勝利点をプレゼントすることになります。
 効率的な敬服が求められます。
 いずれの良さは『老師敬服』にも見られましたが、それが2人用の『老師敬服~正派対邪教~』にも残っていて嬉しく思います

終わりに

 本作のサブタイトルは「正派対邪教」ですが、これは中国の小説家・金庸(きんよう)による、武侠小説『秘曲 笑傲江湖』をモチーフにしているところから来ているそうです。
 日本での知名度は、あまり高いとは言えませんが、金庸は中国で絶大な人気を誇る作家で、『笑傲江湖』はその代表作のひとつです。『機動武闘伝Gガンダム』に登場する東方不敗マスター・アジアの名前の由来となった東方不敗も、実は『笑傲江湖』の登場人物のひとりです。
 山田風太郎の『甲賀忍法帖』や『魔界転生』がお好きな方は、きっと楽しめるかと思うので是非。