雲上四季

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

探偵儀式1

探偵儀式 (1) (角川コミックス・エース)

探偵儀式 (1) (角川コミックス・エース)

 浮気調査や迷子のペット探しから解放され、殺人事件は必ずJDC立ち合いのもとに捜査しなければならないというシステムが作られた探偵歴2290年。その時代、警察は捜査をJDCに丸投げすることに慣れ、JDCは密室や首切りなどの事件しかやりたがらず、むしろ芸能界やミステリ小説界での活動に力を入れていた。そんな中、生まれながらの探偵たちによって構成されるボランティア探偵倶楽部(BDC)という中学生の三人組が現れる。BDCがJDCに先駆けて、そして無料で事件を解決していく中、探偵開祖を名乗る謎の人物から世の探偵たちに探偵儀式への招待状が送られる。
 清涼院流水が原作を、大塚英志が原案・脚本を、そして箸井地図が漫画を担当しているコラボレーションにしてJDCトリビュート。後書きを読む限りでは、清涼院流水大塚英志のふたりが、本書のテーマに「反則」を挙げ、とにかく反則しようと心掛けているのに対し、箸井地図が頑張ってストーリィを収拾しエンターテイメントさせようとしているらしい。太田克史・笹山徹・N月R太郎といったキャラが登場したり、JDCの探偵たちが原作から掛け離れていたり、BDCの探偵たちはJDC以上に突飛だったり……ストーリィも世界観も全部、破天荒で支離滅裂で意味不明なのだけれど、それでも面白いのはきっと、匙加減が絶妙だからだろう。