雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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悪夢から脱出する協力ゲーム『チェインソムニア』の感想

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『Fate/Grand Order』の開発会社で知られるディライトワークスのボードゲーム部門がリリースした、ゲームマーケット2018秋の新作『CHAINsomnia(チェインソムニア)~アクマの城と子どもたち~』を遊びました。
 1から4人までで遊べる協力型のボードゲームです。

ゲームの概要

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プレイヤーは、アクマの城に捕らわれた子どもたち。
他のプレイヤーと協力し、恐怖を乗り越えて全員で一緒に脱出を果たしましょう。

https://www.delightworks.co.jp/games/boardgame/chainsomnia/

「探索×協力型脱出ゲーム」と銘打たれていますが、いわゆる謎解き要素はありません
 各プレイヤは、それぞれ能力やステイタスの異なるキャラクタを担当し、協力してアクマの城からの脱出を目指します。
 アクマの城はタイルで表現されており、毎回、マップが変動します。ご存知の方に分かりやすく伝えると『ゴーストハンター13 タイルゲーム』や『丘の上の裏切りの館』です。
 箱裏にある「脱出率12%」というのは、おそらくディライトワークス社内でテストプレイを繰り返した結果の数値でしょう。

ゲームの遊び方

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 写真はスタート地点タイルと、4キャラ分のコマ。
 各プレイヤはラウンドごとに、自身が担当するキャラのアクションポイントを確認し、その分だけ行動することができます。たとえば、隣の部屋に移動だとか、その部屋で探索したりです。
 未知のエリアに対して移動を選択した場合、城タイルの山札からタイルを1枚取って、扉が矛盾なくつながるように設置して、イベントの処理を行います。イベントの内容は様々ですが、ショッキングな事件が起きると心に傷を負うことになります。ダメージが一定値を越えると、キャラクタはアクションポイントを失い、動けなくなってしまいます。


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 全キャラが動けなくなってしまう前に、城の探索を終え、山札の底にあるWake upタイルを設置し、いずれかのキャラがその上に移動することができれば、キャラクタは悪夢から目覚め、脱出に成功します。

マルチエンディングシステム

 とは言え、ただ単に脱出しただけで、事件を解決したとは言えません。
 Wake upタイルで移動を終えたら、コンポーネントに含まれる封筒を開けることになります。封筒の中身を確認し、該当するエンディングを確認しましょう。そして、もし、
「こんな結末は、受け入れられない!」
 と思ったならば、もう一度、最初から遊べば良いのです。

遊んでみての感想

 今回は、ぺこらさんと2人で挑戦してみました。
 2人プレイの場合、各プレイヤが2キャラ担当するので、4キャラで脱出を目指すことになります。
 1回目のプレイはルールを確認しつつだったので、多少、おぼつかないところがありましたが、2人とも『パンデミック』や『アンドロールの伝説』など、各プレイヤがキャラクタを担当するタイプの協力型ゲームは何回も遊んできているので、ある程度「こういうデザインのゲームなのではないか」と推理も交えつつプレイを進めたところ、首尾よく脱出に成功しました! プレイ時間は55分。
「やったねー」とハイタッチしつつ、封筒を開けてみてエンディングを確認したところ、それまでのウキウキテンションは一気に下がって、むしろ落胆。「もう少し華麗に勝とう」と意気込んで、即座に再プレイ。


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 2回目のプレイは、先ほどの反省も活かし、大胆にプレイしつつ、注意深く進めて、プレイ時間は1時間10分。無事にクリアすることができました。
 システムとストーリーが有機的に絡み合っていて、難易度の高い協力ゲームらしい緊迫感を帯びつつも、不可能ではない難易度設定が適切で、完成度の高いゲームだと感じました。

終わりに

 今回は2人でのプレイだったので、意思疎通もしやすく、練度の高い連携が取れましたが、ボードゲーム経験の少ないメンバー同士だと、もう少し苦戦するかもしれません。
 箱裏の脱出率12%も、あながち間違ってはおらず、4~5回目のプレイでようやく完全クリアに至ることができるチューニングがされていると感じました。


キャラクタのイラストが可愛かったよね。それぞれ能力が異なるから、違うキャラを使いたくなるよね

そうね、キャラクタ同士の連携も大事だから、キャラを選ぶ前に、ちょっと相談すると良さそうだね

後は……○○○○○!

それ、ネタバレだよ

私、○○○○○を見た瞬間に、怪しいと思ったんだよね。マルチエンディングで面白かったよ、完全クリアするまで遊んじゃうね

ストーリー型の宿命だけれど、完全クリアできてしまうと、もう遊ばなくていいかなという気持ちになってしまうけどね

それはある。『文絵のために』みたいなところもあるよね

カナイさんが監修しているから、多少の影響はあるのかもね