- 作者: 清涼院流水
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2004/04
- メディア: 文庫
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トップランシリーズは、初めから全六巻という構成で始まり、無事に六冊全てを刊行することができたのだが、トップランドシリーズの方はそうではない。こちらに関しては著者曰く、自分が生きている限り永遠に続くとのことだったのに、それが全三巻で終わってしまったのは出版者の都合であり、平易な言い方をすれば打ち切られたということ。突然の打ち切りに対し著者は、トップランドシリーズの最終巻となる『トップランド2002』に、今後、盛りこむ予定だったネタの一切を注ぎこむという荒技を放った。その結果、長い間、このシリーズは伏線が張られるだけ張られて、そのまま終わってしまったという、何とも続きが気になる後味の悪いシリーズとなっていた。それが本書の発売によって、ようやく謎も解明され、気になっていた点にも答えが与えられ、一ファンとしてはようやく人心地ついた。『トップランド2002』を読んで続きが気になった人には、必読の一冊だろう。(2004年04月・幻冬舎文庫)