雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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 冬コミにて頒布された三作に関して自分なりの見解を……示そうと思ったのですが、自虐的に走りすぎそうなので止めておきます。作者はそれがいかなる作品であっても、誇るべきです。後ついでに、作者の言葉は一切がネタバレではありません。とは言え、これは「以下の文章にはネタバレを含みますよ」と同等の意味を持っています。
「何が書きたいのか」と自問自答したとき、それは叙述トリックとループ物だと秋山は瞬時に答えられます。何故なら、この二つがとても好きだから。当然、『20』に掲載された「メタ探偵の助手」も叙述物です。最後の一ページさえなければ、あれは物理トリックと言えなくもないです。しかし、最後の一ページがあるせいで、本格ミステリではなく、現代ファンタジィになってしまっています。ちなみに秋山内においてミステリもライトノベルも同価値です。何処が叙述かと言えば、3が1の半年後のように書かれている点です。2を読めば分かりますが、実際には3は1の半日後です。また、どうやって愛識邪悪が八雲七瀬の背後に回りこんだかと言うと鬼走りを使ったのです。客観的に考えて、「メタ探偵の憂鬱」に引き続きまたしても秋山の力不足です。500文字という枷のある超短編の中では上手くまとめることができるのに、原稿用紙50枚や20枚という中途半端な長さの中では、どうしても過不足が出てしまいます。それでは長編でこそ秋山の真価が問われるのかというと、どうなんでしょうね。第1回ファウスト賞に応募した『リリカルノート』と、富士見ミステリ新人賞に応募しなかった『サイレントノート』がネットや即売会には未発表として手元にあり、これをどのタイミングで表に出そうか考えています。
「メタ探偵の冒険」に関しては、悪くない出来なのではないかと思います。近いうちに『20』と一緒に、ゲスト作品のレビューを書きたいと思います。「メタ探偵の溜息(予告編)」に関しては、まだ語るのは少し早いかなと。とりあえずこの作品に関しては予告編が出されることが、必然だったとだけ。