雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

僕らA.I.

僕らA.I.僕らA.I.
川上 亮

富士見書房 2004-11
売り上げランキング : 422473

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
asin:4829162783
 目覚めたとき、主人公のエイジはテトラポッドのうえにいた。最後の記憶は、終業式。自分はどうして記憶を失っているのか、どうして海に来ているのか? 帰宅した彼が知ったのは、姉のリリコもふしぎな事件に巻き込まれたこと。首を傾げつつエイジは妹に問いかける「イクミはなんともない?」と。しかし次の瞬間、イクミの雰囲気は一変し、第二の人格が現れた。それはエイジたち三人兄弟に入れ替わり現れる“四人目”であった。
 面白かった! 今まで仲良く暮らしていた三人のうちひとりが消滅して、第四の人格に取って代わられてしまう事態のなか、二転三転する物語に興奮した。主人公の「おれは家族を肉体として愛しているのか? それとも精神として愛しているのか」という、実にSF的な問い掛けも興味深かったし、ひとりひとりの行動や選択も良かった。これは是非、SF筋の方にも読んでいただきたい。
 また、これはあとがきも感動的。号泣してしまった。