- 作者: 有栖川有栖
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1999/04/01
- メディア: 文庫
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正直なところ「長いなあ」と思いながら読んでいた。著者自身、読者への挑戦状において「長過ぎるこの物語」と言っているぐらいで、もうとにかく長いのだ。しかも、この長さのわりに殺人が3回しか起こらず、ページはほとんどが推理と検証に費やされている。いくらなんでも冗長ではないかなと思っていたのだが、真相が明かされた瞬間に不満はすべて解消された。この真相を論理的に構築するためなら、この長さも止むを得ないものだろうと納得できたからだ。いやあ、面白かった。