雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

木曜日が指名する死神の席次

石持浅海『君の望む死に方』読了。傑作でした。
■伏線を敷いていくばかりの前半は、やや冗長の感が否めませんが、探偵による解説と対決、そして、被害者と犯人の遭遇に至るまで道筋はシャープの一言。徹底的に無駄を排し、ただ一本の論理が清冽なる音を響かせながら浮かび上がる解決編は気迫に満ちていて、脂の乗った筆致だなあと思わず溜め息。実に素晴らしい傑作でした。
■最後の対話は、始まったときからクライマックスでしたが、例の品が出てきた瞬間に思わず泣きそうになりました。だって、あのガジェットは、いつかのペンションで何度も苦しめられた……!
■まあ、ネタバレになるので、これくらいにしておきましょう。良い作品でした。
■しかし、真に驚くべくは、こんなにも傑作なのに、読んだことを完全に忘失している秋山の記憶である。ふんがー。

君の望む死に方 (祥伝社文庫)

君の望む死に方 (祥伝社文庫)