■江戸川花火大会に行きました。
■「花火を見に行きましょう」「いいですよ」
■と言うわけで、特に準備もなにもなく、ただ浴衣をまとって出掛けてみたら、河原いっぱいにビニールシートが広がり、いわゆるガチ勢が山ほどと、とりあえず恋人と花火を見に来ましたみたいな二人組が山ほど山ほど山ほどいて、ちょっと驚きました。ボードゲームを知って一週間のひとが、最近、流行ってるらしいドミニオンを遊びに木ドミに出掛けたようなものです。
■あかつきさんが、機転を利かせ、首尾よくナイススポットを確保し、ビールとつまみも取り揃え、いい具合に花火を楽しむことが出来ました、一時間。
■始まって数分は、驚きの連続でしたね。なるほど、確かに、夜空に咲く大輪です。音やサイズ、けっこう迫力がありましたね。数分に1回のペースで、本気の花火が打ち上げられると、地上も、けっこうな明るさに包まれて「花火よりも彼女の横顔の方が素敵だ」というシチュエーションは、あながち嘘ではなかったのだなと実感しました。個人的には、あまり大きな音は出さず、しかし、この世に未練があるように、長く残る、柳のような慎み深い花火が好きでした。
■後、花火を見ているうちに『久遠の絆』思い出しました。『久遠の絆』というのは、少し前にプレステで出たノベルゲームですが、舞台が現代を起点に、平安、元禄、幕末と輪廻転生するゲームで、元禄編に出てくる吉原の遊女と花火を見るシーンがあるのです。大きく咲き誇るも一瞬で消えてしまう花火の刹那性と、遊女という身分にある自分を重ねる綾というヒロインがいました。
■吉原と言えば、後は松井今朝子『吉原手引草』や、沖ハサム『あやしや/いなき』なんかも好きです。あの空間って退廃的で未来がなくて、しかし華やかで艶があって、息苦しくて汚くて、でも夢心地で浮世に対する幻想と現世に対する未練に満ちていて。うん、素敵ですね。
■その一方で、そういう俗世のしがらみが、何一つとして届きえない雲上に惹かれるのは、なにかの感情の裏返しでしょうかね。
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