雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

第3回「名古屋ミドルロングゲーム会」レポート

 名古屋は中川の地で開催されているミドルロングゲーム会に参加してきました。
 この会は、公称1時間以上のゲームのみをプレイするゲーム会で、前々日までに参加表明を行う必要性のあるというのが特長です。15分以上、遅刻したら来ないものとして始めますよと書かれていて「厳格だなあ」と感じたのですが、実際に参加してみて、なるほどと納得した次第です。
 9時から16時までという7時間の開催時間において、実際に遊ばれたのは2時間以上のゲームばかりでした。こういった機会でなければ、なかなか立てにくいというのは納得で、そういうゲームを、がっつり遊ぶことを考えると、全員が時間通りに集合し、きちんと時間を決めて遊ぶようにしないと難しいですものね。
 と言うわけで、遊んだゲームの感想です。

七王国の玉座ボードゲーム(第2版)



(インスト:110分、プレイ時間:300分)
 ジョージ・R・R・マーティンによる架空のファンタジィ世界を舞台とする大河小説『氷と炎の歌』の第1部となる「七王国の玉座」をモチーフとしたボードゲーム。陣取りがメインで、それを支えるメカニズムとしてプロット、交渉、競りがありました。似たようなゲームで言えば『ディプロマシー』『バラ戦争』『スモールワールド』『ランカスター』あたりでしょうか。
 3人〜6人用のゲームで、プレイヤは、それぞれウェスタロス大陸における覇権を争うことになります。今回は5人で遊んだので、バラシオン家が中立地域となりました。ランダムに担当する公家を選んだ結果、秋山は赤色のラニスター家を担当することに。とりあえず、各々の本拠地にコマを置いて、改めて舞台となるウェスタロス大陸を俯瞰してみると……、
「狭っ!」
 と言うか、
「狭っ……!!」
 あまりに狭かったです。
 北の白は『ディプロマシー』で言うところのロシアでしょうか。広大な土地が約束されています。南の緑と東の黄は、バラシオン家があるはずだった中立地域を分割統治していくことになるでしょう。
 しかし、中央西の黒と赤は、完璧に上下を挟まれており、広がりに欠けます。『ディプロマシー』で言うならオーストリアハンガリー的立ち位置です。油断していたら、白と黄色と緑に覆い囲まれてプレイ意欲がだだ下がりです。
「ええと、山田さん、しばらくは南の方に行きますよね。ここらへんはお互いに1つずつ持ち合う感じでいかがでしょう。ロジャーさんも南の方に行きますよね? ここらへんくらいまで出ていいですか? 魔王さん、我々は戦うのが得策でないので、ここらへんを国境にしましょう!」
 速攻で守りに入る秋山でした。
 ちなみに後から分かったことですが、各エリアには樽や王冠、城や要塞が描かれていて、内政に役立つのですが、他家に挟み込まれた黒と赤は、そこそこ豊かな土地を持っていたようです。


 序盤は争い合うことなく、穏当にコマを進め、誰も支配していない地へと、粛々とユニットを進めます。ですが、全10ラウンドの内、第3ラウンドくらいから、バラシオン家を除く、一般の中立地域が、ほぼなくなり、戦争の火蓋がチラチラ見えてきます。
 しかも、運悪く統治の強化トークンが使用できないという、厄介なイベントカードがめくられます。むぐぐ。
 これは苦しい展開です。なにしろ、10枚のイベントカードの内、5枚あるはずの徴兵カードが1度もめくられないのです。統治の強化トークンを用いて、ちまちま徴兵することしか出来ず、そんな状況で統治の強化が出来ないと言われてしまうと、もうやることがありません。
「攻めるかなー」
 そんな感じで、ゲーム開始時から一度もユニットを増やしていない黒の領地に進軍することに。
 でも、このゲーム、攻めるなら大量火力を投じて果敢に攻めないと駄目ですね。奪い取った領地は、瞬間に奪い返された挙句、出てけ出てけと言われ、余計な戦争のために兵力も減ってしまい、すごすご退散を決めることに。


 中盤から終盤に掛けては、再び内政に励むことに。
 遅まきながら、裕福な土地を支配していたことに気づいたので、誰とも喧嘩することなく、黙々とユニットを徴兵し、パワートークンを稼ぎます。
 そして第8ラウンド、ついに徴兵カードが引かれます!
 全プレイヤが一気に手持ちユニットが増え、結果、今まで総戦力5とか6とかで戦っていたのが、12だとか14と言った攻撃の応酬が交わされます。
 にわかに戦争が激化するなか、第9ラウンド、そろそろ会場の時間も迫っていたので、全面戦争を繰り広げることに。
 第1戦、第2戦、第3戦と、続けざまに3回、戦線を結びましたが、家カードを出した後に引く戦況カード(今回はヴァリアント「戦況」を入れていました)の引きが神がかっていました。毎回、戦況カードの差で勝つという、まさに戦の女神に微笑まれている状況で、またたく間に城を7つ支配して、勝利条件を満たしました。


 結論から言って、非常に面白かったです。
 処理が煩雑で、個別交渉のために広い空間を要する上に、完全なる交渉ゲームである『ディプロマシー』と比較すると、『七王国の玉座』の方がボードゲームらしいランダム性が投入されており、好みに近かったです。各ユニットや部隊に対して指示をプロットするという点は『バラ戦争』を思わせ、他のひとのプロット内容を見た瞬間に「……は! 裏切られた!?」と激震が走るのは燃えます。
 今回は残念ながら、第8ラウンドまで徴兵が発動しないという、非常に進みの鈍い、辛い展開でしたが、本来であれば、もう少し早い段階で兵力が満ち、戦火が散り始めていたことでしょう。また遊びたいですね。
(秋山勝利、ロジャーさん、魔王さん、山田さん、FTさん敗北)

おわりに

 インスト含め7時間というヘビーゲームだったため、この日は、このゲームを遊んだだけで終わってしまいました。1作しか遊べませんでしたが、充実度においては、今のところ2013年ベスト。
 日頃、遊ぶ機会のないヘビーゲームが毎月、遊べることを考えると素晴らしい会ですね。次回は6月30日(日)とのこと。