こいおみなと『イオ』、全10巻を一気読みしました。
ちょっと古風なタッチだとは思いましたが『スターオーシャン セカンドストーリー』のキャラデザのひとだと知って懐かしく思い立った次第です。
- 作者:こいおみなと
- 発売日: 2018/05/28
- メディア: Kindle版
まあ、なんでしょうね。1巻から4巻くらいまでは、チャラチャラしてる男の子が沖縄にやってきて、水着美女を見かけてはデレデレしつつ、沖縄で暮らしている三姉妹と仲良くなっていく感じで、タッチも相まって古風さを覚えました。
話ごとの扉も、胸やその他を強調したヒロインたちのカットで、懐かしいことこの上ないです。
趣が変わってくるのは5~7巻でしょうか。
一気に話が不穏になってきます。主人公の失われた過去、両親の世代にあった事故、伝奇的な展開、にわかに面白くなります。しかし、ひとが死ぬか生きるかをやっている間にも、主人公は水着美女を見て鼻の下を伸ばしていたりして、もう、おいおい……という感じです。
- 作者:こいおみなと
- 発売日: 2018/11/07
- メディア: Kindle版
クライマックスは9巻の終わりでしょうか。
まあ、舞台が沖縄を離れた頃から、伝奇的な展開に拍車がかかって、続きが気になってしかたがなかったのですが、ついに謎めいた登場人物たちの過去と真実が明かされると思い、拳を握りました。
そこから先、最終巻となる10巻は、けっこう怒涛でしたね。一気に真実が明かされ、それらを受け止めた主人公と三姉妹が、どういう結末を迎え入れることになるのか……。
あんまり、シリアスにしたくなかったのか、主人公が、ときにギャグめいた行動をしたり、終盤に至っても扉のカットが蠱惑的な感じだったら、アンバランスさを覚えましたが、最後まで読めば、絶賛には至らないものの、面白かったかなという印象です。
こいおみなとの描く女性キャラが好きな方は、最初から最後まで満喫できることでしょう。伝奇が好きな方は、前半を我慢できれば、きっと楽しめることでしょう。
- 作者:こいおみなと
- 発売日: 2018/11/07
- メディア: Kindle版
ちなみに雰囲気をお伝えしようと思って、大合本1~3のリンクを張りましたが、秋山自身はAmazon Kindle Unlimitedで大合本1という1巻から5巻がセットになったものから読み始めました。大合本1は読み放題の対象だったのですが、6巻から8巻がセットになった大合本2と、9巻から10巻がセットになった大合本3は有料だったので、買うべきか否か少し迷ったのです。
でも、少し調べてみたところ、6巻以降も単行本は無料だったので、6巻から先は大合本ではなく単行本で読み進めました。いつまで読み放題かは分かりませんが、悪くないのでお時間のある方はお試しください。