7月11日は、新宿歌舞伎町のn'Sameにて、第3回『トランプ勉強会』でした。
この日は、13名が参加して『ランスケネット』と『オンブル』の2つを遊びました。以下、遊んだゲームの感想を、かんたんに書きます。
ランスケネット
最初に遊んだのは、ギャンブルゲームのひとつ『ランスケネット』。
プレイヤ間でお金を賭けあうゲームで、賭博要素があります。プレイヤのひとりが親=バンカーとなり、左右に1枚ずつ計2枚のカードを公開します。その後、バンカーが賭け金の上限を発表し、親の右隣から順に、賭けを行っていきます。
全プレイヤが賭けを終える、途中で賭け金の上限に達する、1人が上限までの全額分を賭けるバンコ宣言を行う。いずれかの条件が満たされると勝負フェイズに移ります。
勝負フェイズでは、バンカーが山札から1枚ずつカードをめくっていきます。そして、バンカー側のカードと同じカードがめくられたらバンカーが賭け金を全額もらい、プレイヤ側のカードと同じカードがめくられたら、バンカーは各プレイヤに賭け金と同額を払います。
ザッツ・オール!
驚くほどシンプルですね。
面白いのは、勝負の後でしょうか。バンカーが負けたときは、右隣のプレイヤに移るだけですが、勝ったときは、バンカーを続投するか、バンカーの権利を競りに出すかが決められます。続投する場合は、賭け金の上限を先程の2倍にする必要があり、これに負けた場合は、さっき勝ち取った分も含めて吐き出すことになります。
戦略みたいなものはなく、単なる運による勝負ですが、こういうのもたまには良いものでしょう。
オンブル
スペイン発祥の歴史的なトリックテイキングゲーム『オンブル』です。
17世紀のヨーロッパ各地で流行し、『カドリーユ』などの派生ゲームも多く、日本の『うんすんカルタ』にも共通点が多く研究が盛んです。
3人専用のトリックテイキングで、マストフォロー。ビッドを行い、オンブルとなったプレイヤが切り札を決め勝利を目指し、残り2人はオンブルの勝利を阻止するのを目的とします。オンブルを遊ぶ専用の、三角形のテーブルも売られたそうです。
今回は赤桐さんの『トランプゲーム大全』掲載のルールではなく、第32回なかよし村とゲームの木で遊ばれたときに参照された、より古いルールで遊びました。第32回となると今から37年ほど前でしょうか。秋山はまだ生まれていません。自分が生まれる前にコピーされた紙に記されているルールで、今、ゲームを遊ぶという体験は、ちょっと感動的ですね。
『オンブル』を初めて遊んだのは、ちょうど4年前のことです。カードのランクは、やや複雑ですが、今でも充分に遊ぶことができる素晴らしい作品です。
終わりに
『オンブル』は派生作品が多いので、次回は、その派生作品を遊びたいですとリクエストしました。
同様のゲームを続けて遊ぶことで、その系譜を読み取ることができればトランプ勉強会の活動としては良いのではないかなと思います。