年明けからバタバタしており、もう2月も半ばとなってしまいました。
どうしようかなとも思いましたが、毎年やっているので、今年もやることにします。
と言うわけで、面白かったボードゲーム・ベスト10です!
- はじめに
- シャーロック
- ミステリーハウス
- ゾンビキッズ:進化の封印
- マジックメイズ
- レイクホルト
- FOGSITE
- ケーキをつくろう
- 超超長城
- 宇宙逃げろ
- マイス・アンド・ミスティクス
- 終わりに
- 今までの十選
はじめに
毎年、その年に遊んだボードゲームの中から、特に気に入ったものでベスト10を作るようにしています。
新作が中心になることもあれば、旧作を再プレイした段階でその面白さを再発見していきなり入ってきたり……年によって変化がありますが、今年は新作メインとなりました。
2019年には298作のゲームを遊びました。
その中から選んだベスト10作、共感いただければ嬉しいですし、この記事で「初めて知った!」という方は、是非、タイミングを見て遊んでいただければ幸いです。
シャーロック
2019年に出会ったゲームのなかで、筆頭はこちらですね。
スペインのEnigmaStudioというパブリッシャーがリリースしている『Sherlock(シャーロック)』シリーズ。特に「The Tomb of the Archaeologist」と「Last Call」の2作が優れていると感じています。
協力型の推理ゲームで、全プレイヤーで力を合わせて、ひとつの事件を捜査します。エッセンシュピール2019では、多くの「従来の謎解きゲームから、謎解き要素を省いて、ミステリーだけ残した」というゲームが出てきましたが、この『Sherlock』は、そのなかでも群を抜いています。
日本では、グループSNEさんが日本語版を製作中とのことで、日本語で遊べる日が来るのが楽しみです。
ミステリーハウス
次点は、この記事の冒頭の写真にも使った『Mystery House: Adventures in a Box(ミステリーハウス:アドベンチャー・イン・ザ・ボックス)』です。
これは、とにかくアナログゲームとしての体験が楽しいですね。謎解き系のボードゲームは、その宿命として「これはゲームにする必要があったのか?」という疑問を、突きつけられることになりますが、その点、この『Mystery House』は、箱がすべて! と言っても過言ではないので、大手を振って好き! と言えます。
アプリも作る必要があって大変だからでしょうか、まだ、日本語版の発表は、どのパブリッシャーもしていません。多くのひとに遊んでもらいたいので、是非、がんばっていただきたいものです。
ゾンビキッズ:進化の封印
未だ日本語版がリリースされていない、エッセンシュピール2019の新作を2作続けて紹介させていただきましたが、ここからは日本語版があるものです。
まずは、すごろくやさんからリリースされた『ゾンビキッズ:進化の封印』。
なんとなくサブタイトルで、ドラクエの進化の秘宝を思い出しますが、それはそれ。
『ゾンビキッズ:進化の封印』は、四方から押し寄せるゾンビを退治するレガシー風の協力ゲームです。1回のプレイ時間は15分程度ですが、繰り返し遊ぶことで実績を解除すると、進化の封筒を開けることができ、それらを適用することで、敵ゾンビが強化されたり、キャラクターに特殊能力が加わったりします。
難易度も低めで、気楽に遊べるのでオススメです。
マジックメイズ
ドイツ年間ゲーム大賞2017にノミネートされ、エッセンシュピール2017において、最も革新的なゲームとしてInnoSPIEL賞に輝いた『マジックメイズ』を今更ながらに遊びました。
いやー、面白かったですね!!!!!
会話禁止の協力ゲームということで、無言の内に意思疎通が求められるわけですが、うっかり見落としたりすると自分のせいでゲームオーバーになることも多々あるので責任感が半端ないです。
難易度を上げることで、どんどん難しくさせられるのも好みですが、終盤は「これ、クリアは絶対に無理では……?」みたいなルールになってしまうのは、ちょっと興醒め。拡張や続編(?)の『Magic Maze on Mars』は未プレイですが、いずれ遊んでみたいですね。
レイクホルト
ウヴェ・ローゼンベルクのゲームは、わりとどれも好みなんですが、どうしてもやりこみたい欲を覚えてしまい、のめりこんでしまうと大変なので、あまり積極的に遊ばないようにしています。
が! ローゼンベルクのベストと信じて疑っていない『洛陽の門にて』に近しいシステムと聞いて遊ばざるを得ませんでした『レイクホルト』は……!
結果的に、プレイ感はだいぶ異なっていて、好み的には『洛陽の門にて』に軍配がありますが、これはこれで嫌いではありません。
ソロプレイも楽しく、最高得点を検証したりしました。
FOGSITE
ここからは日本のゲームです。
まずは、2019年のベストと確信しているSoLunerGさんの『FOGSITE(フォグサイト)』。
何もかもが好みにジャストミートでした。ゲームマーケット大賞の会議でも大いに推させていただき、他の審査員の皆さんに受け入れていただけて良かったです。
この手の非対称なゲームだと『スコットランドヤード』にはじまり『ホワイトチャペル』、また、少し変わりますが『惨劇RoopeR』が大好きなのですが、『FOGSITE』は過去の名作と比肩しうる作品だと確信しています。
拡張は未プレイですが、商品化も進んでいる様子なので、次の展開に向けて期待大ですね!
ケーキをつくろう
さとーふぁみりあさんの『ケーキをつくろう』は、まさに理想的な子ども向けゲームです。
セットコレクションを極限までシンプライズして、インスト時間とプレイ時間も、これ以上はないくらいに短くしています。それが故に「もう1回!」が果てしなく言いやすく、なんなら3~4回、連続して遊ぶ、まであります。
ミスボドでも1回、受付に常設して、何十人かに遊んでいただきました。おそらくは、その誰も楽しんでいただけたので間口の広さも感じました。
超超長城
符亀さん2人用のデッキ構築ゲームです。
デッキ構築は、一時期、食傷になるほど遊びましたし、遊びきれないほどの作品がリリースされたことを知っていますが、この『超超長城』は今までのデッキ構築系のなかでも、燦然と輝く魅力を有しています。
ミスボドでも1度、大会を開いて普及に努めましたが、もっともっと多くの方に遊んでもらいたい意欲的な新作です。
宇宙逃げろ
ゲームNOWAさんによる協力型のダイスゲーム。
実はダイスゲームって、あんまり好みではないんですけれど、この『宇宙逃げろ』は気に入りました。
とにかく難易度が高いんですよね。無策で突撃すると、たやすく宇宙の藻屑になれます。いろんなことを検討し、一投一投に意味を持たせることで、ようやく一筋の光明が視界に入る! というバランスが最高です!
マイス・アンド・ミスティクス
最後は『マイス・アンド・ミスティクス』です。
ホビージャパンが2016年に日本語版をリリースした作品で、発売直後に買っていたのですが、ずっと積んでいました。理由は、ただひとつ。面白くなかったからです。
ストーリーは、とにかく魅力的です。
ある日、王国に美女が現れて、国王と結婚したと思いきや、国王が病に伏せ、城の衛兵が少しずつ美女の私兵に置き換わり……と、ファンタジー小説の典型のような幕開けです。
魅力的なのは、この後。魔女の追及から逃れるために、王子は魔法使いの協力をあおぎ、その姿をネズミへと変え、脱走するのです。そして、ネズミの姿のまま、城の地下や天井裏を駆け抜け、魔女の陰謀を暴き、国王を救うべく奔走し、最後には……おっと、これ以上はネタバレでしょう。
と、こんなにもストーリーが魅力的なのに、シナリオ1だけ遊んで、ずっと放置していたのは、兎にも角にもゲームとして面白くなかったからです。『マイス・アンド・ミスティクス』の最大の悲劇は、あの面白すぎて協力ゲーム『アンドールの伝説』と同時期に出てしまった、ということでしょう。『アンドールの伝説』より前であれば、このゲームバランスは許せたでしょうし、『アンドールの伝説』より後であれば、そもそもリリース前に見直しが入ったことでしょう。でも……同時期、だったのです。
そういったわけで、既に『アンドールの伝説』を知ってしまっている秋山は『マイス・アンド・ミスティクス』ができない体になってしまい、ずっと放置していましたが、ぺこらさんの「やろう!」という声に導かれて遊ぶことにしました。最後まで駆け抜ける勇気を持つために『アンドールの伝説』を遊んだのと同じメンバーを揃えて。
結果、3ヶ月ほどだったでしょうか。時間を掛けてクリアしました。システム的には、キャラクターが育ってないシナリオ1が、いちばんしんどかったのと、途中にひとつだけ絶望的なシナリオがありましたが、それ以上は、概ねふつうでした。終盤は、けっこう感動的でしたし。
望み薄ではありますが、ホビージャパンには、是非、拡張の日本語化も期待したい次第です。
終わりに
長くなりましたが、以上が2019年のベスト10となります。
2020年も10作に絞れない! というくらい、傑作に出会いたいですね。オススメがあったら、是非、教えてください。
今までの十選