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ゲーム『探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.1「仮面幻想殺人事件」』の感想

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 ニンテンドースイッチのダウンロードソフト『探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.1「仮面幻想殺人事件」』を遊びました。
 17年ぶりくらいに遊びましたが非常に懐かしかったです。

ゲームの概要

 G-MODE社が、ガラケー向けアプリゲームとしてリリースしていた作品を、ニンテンドースイッチで遊べるようにリメイクしている復刻プロジェクト、G-MODEアーカイブス
 かつては誰もが持っており、自由に遊ぶことができたガラケーアプリですが、スマートフォンに席巻された現在、その多くは遊ぶことができなくなり、わずか10年~20年前なのに追跡できなくなっています。
 フライハイトクラウディア、mystia、マジカルファンタジスタ、魔王カムパニー……G-MODE社のゲームも多く遊びましたが、私がもっともハマったのは、元気社からリリースされていた《探偵・癸生川凌介事件譚》シリーズでした。
 さすがに他社の作品までは復刻できなかろう。そのように思っていましたが、この度、他社の作品を復刻するプロジェクト「G-MODEアーカイブス+」の第1弾として『仮面幻想殺人事件』がリリースされました。G-MODEさん、ほんとうにありがとうございます……!

探偵・癸生川凌介事件譚シリーズについて

『探偵・癸生川凌介事件譚』は企画プロデュース、脚本、監督、音楽を石山貴也氏が手掛けた作品です。作中に語り手として登場する生王正生自身が、シナリオを担当しているという体裁の、言ってみれば『シャーロック・ホームズ』におけるワトソンみたいなイメージです
 第9作『永劫会事件』とDS版『仮面幻影殺人事件』の後くらいに石山貴也氏が元気社を退社してからもシリーズは続きましたが、石山氏時代の雰囲気は薄れてしまい、私が追っていたのも第10作の『あねの壁』までです。
 石山氏デザインの特徴としては、堀井雄二による『ポートピア連続殺人事件』や《探偵 神宮寺三郎》シリーズと同じくコマンド選択方式に、新本格ミステリのテイストを加えたことです。どこか榎木津礼二郎を思わせるサイケデリックな探偵である癸生川凌介を筆頭に魅力的なキャラクターが多いです
 特に、助手・白鷺洲伊綱の過去を描いたシリーズ第4作『白鷺に紅の羽』からクォリティが跳ね上がり、第6作『対交錯事件』と第8作『五月雨は鈍色の調べ』は傑作レベル、第9作『永劫会事件』において頂点に達しました。

『仮面幻想殺人事件』の感想

 と言うわけで、前段が長くなりましたが、復刻されたシリーズ第1弾の『仮面幻想殺人事件』を17年ぶりくらいに遊びました。プレイ時間は1時間半くらいでしょうか、さくっと終わりました。
 これ、今、遊ぶとどうなんでしょうかね。
 生王正生のダメな感じや、伊綱のズケズケ言う感じ、音成孝一のスベってる感じが懐かしく、終始、楽しく遊びましたが、単発のミステリー作品としては、ちょっと意表を突きすぎていると言うか、覚えていた以上に変化球で驚きました。後、時代もありますよね。シンプルに懐かしさを覚え、微笑ましくプレイしましたが、今の世代からすれば違和感の塊かもしれません

終わりに

 シリーズ第2弾の『海楼館殺人事件』も、既にG-MODEアーカイブス+として予告されています……が、私の記憶では『海楼館』は『仮面幻想』よりも、さらにトンデモなんですよね……私は好きですけど。何なら、かなり好きですけど。
 もちろんぜんぶ購入しますので、なんとか『永劫会事件』まで復刻いただきたいですね。可能ならば『あねの壁』以降も……何卒何卒。