先日、G2さん、ブルオさん、ちとさんの3人が、ミスボドの片隅で遊ばれていて「きっと何か企んでるな……!」と近寄ってみたら、案の定、RPP(ロールプレイングポエム)の『光より遅く』なんて、他の誰もやってないような珍しいものをやっていて、帰宅後に調べてみたら、えらい面白そうで「ぐぬぬ」と悔しくなりました。
【和訳】光より遅く Slower than light
http://gamepoem.blogspot.jp/2015/01/slower-than-light.html
プレイヤーは3人から5人。それぞれが遠く離れゆく、長い旅路につく。あなたたちはまだ通信可能だ。が、旅を続ければ相互間の距離は長くなり、旅をするほどメッセージのやり取りにはより多くの時間がかかるようになる。それでもなお、あなたたちはメッセージを送り続ける――その繋がりを維持するために。
切ないコミュニケーションゲーム「光より遅く」
http://togetter.com/li/755232
で、12ターン終了時に相手にまだ届いてない手紙が必ず生まれる。その手紙は通常どおり相手に届くが、その手紙は公開せず家に持って帰り、必ずひとりで読むこと、とルールにある。なんだそれは。なんて情緒的なんだ。家に帰るまでが遠足だけど、家に帰ってもゲームなのか。
なんでしょう、この素敵な雰囲気に満ち溢れた趣深さは。
打たれ弱いことに定評のある、秋山の繊細なハートがうずきます。
これは、すぐに遊ばなくては!
そう決めた1時間後には、西高島平のゲーム会、ゆいボドで、さたもとさんとちづるさんと卓を囲んでいました*1。
インストを終えて、いざ出発!
インストを終えてから、世界観を考えることにします。
じゃんけんで負けたひとが考えることにしましょうと提案したら、あっさり負けました。そこで、秋山が提案したのは「我々3人は、ひとつの島に暮らしていたが、世界の果てを目指すために、異なる方向へ船に乗って繰り出した」というもの*2。
ゲームが始まったら物語を広げるために、せっせと「南の海にはバケモノが出るらしい」「バケモノを倒すには槍が必要らしい」「槍は幽霊船の中にあるらしい」と情報を小出しにして拡散を狙います。その一方で、ちづるさんからの情報を、さたもとさんに流したり、さたもとさんからの情報を、ちづるさんに流したりします。
ちなみに、これが、けっこう忙しくて、慌ただしいです。メモを書く時間を1分にしたのですが、何をどう伝えるべきか悩んだりして、結局、書く時間が足りなくて、最後が尻切れトンボになったりして臨場感があります。さたもとさんのメモにも、そんなところがあって、長い時間を掛けて旅してきたはずのメッセージが、しかし意味不明だったりして笑えます。
家に帰るまでがゲームです
最後のターンを終えた後は、届かなかったメッセージの処理を終えて、しめやかに解散となります。
特に感想戦や、意見交換はなく「じゃ」という感じでおしまい。その後、秋山は『アルルの丘』を始め、さたもとさんたちは『カンバン』を始め、別の卓に分かれ、『アルルの丘』を遊んだ後、秋山はゆいボドを辞します。
そして、新幹線に乗って名古屋へ……。
名古屋の自宅に帰り、こたつに入って、PCをつけながら、財布にしまっておいたメッセージを取り出します。ただのメモが、なんだか素敵な手紙に見えてきます。開くべき順番を確認してから、そっと開きます。
ちづるさんからの最後のメッセージに思わず吹き出しつつ、ひとしきり味わい深さを噛み締めてから、また、このゲームを遊ぼうと決意しました。
コミュニケーションゲームについて
『光より遅く』はとても叙情的ですね。参加プレイヤの性格や、その場での流れによって方向性や雰囲気は、大きく変わると思います。このエントリではゲームと表現していますが、作者は「ロールプレイングポエム」と定めているので、厳密にはゲームではありません。
もう少しゲーム性*3を求めるのであれば『ワンス・アポン・ア・タイム』『ファブラ』『ウィンターテイルズ:冬物語』の方が良いかもしれません。
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終わりに
面白かったので、もう何度か遊んでみたいと思います。
遊びやすいようにチェックシートや封筒など、かんたんなセットを用意しても、良いかもしれませんね。雰囲気も出ますし。しばらくは、せっせと卓立てしようと思うので「ゲームじゃなくても良いよ!」という方は、お付き合いいただけると幸いです。よろしくね。