- 作者: 平山瑞穂
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/02/20
- メディア: 単行本
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エピローグの直前、具体的には246ページから数ページに衝撃を受けた。ここで書かれている内容を一言にすると、それはつまり「主人公=読者」ということなのではないのかと思った。我々は本書を何度も何度も繰り返し繰り返し、一字一句を完全に記憶し、最初から最後まで、通して暗誦できるほどに精読することで、我々にとってのあずさを現実にさせることができるのではないだろうか。もしかしたら、秋山は忘れているのかもしれない。消えてしまった誰かを。