- 作者: アガサクリスティー,Agatha Christie,中村能三
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2003/10/01
- メディア: 文庫
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ネタは誰かに明かされてしまっていたが、ここまで物語として上手く構成されているとは思わなかった。『アクロイド殺し』に関してもそうなのだが、トリックが一言で表現できてしまうほど単純なものなのだ。ただ、どちらの作品も、そのトリックに頼っているだけでなく、やはり一個の物語として完成しているように思う。だから、長らく、語られそして読まれ継がれているのかもしれない。
しかし、なあ。個人的にこの結末は、やや受け入れられない。きれいな終わり方ではあると思うが、このきれいさは邪悪だとも言える。ただ、まだ自分の中で上手く消化されていないので、機会があれば誰かと話しあって理解を深めたいと思う。