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書評サイトでアクセスをかんたんに稼ぐ方法

 結論:あまり取り上げられていない本の感想を書く

 順々に説明していきます。
 まずは秋山真琴の積読崩しのアクセス解析で、検索ワードを調べたものを見てください。

8月1日〜31日の検索ワード

順位 検索ワード 件数 本の感想を書いた日
1 ひぐらしのなく頃に 76件 8月6日
2 なまなりさん 65件 6月20日
2 虐殺器官 65件 7月4日
4 AKUMAで少女 62件 8月5日
5 円城塔 59件 7月28日
6 平山夢明 54件 *1
7 バーチウッド 52件 7月24日
8 感想 49件 _
9 わかつきひかる 46件 *2
10 エンドロールまであと、 44件 8月5日

 注目していただきたいのは、本の感想を書いた日です。
 たとえば「ひぐらしのなく頃に」が76件で1位に来ているのは納得の結果です。キーワードアドバイスツールで確かめたところ「ひぐらし なく」という検索ワードが使われている回数は、月に220246回だそうです*3。おそらく8月6日に感想を書いた直後、googleやyahooの上位に入ることで、この脅威の検索回数の恩恵に預かることができたのでしょう。しかし今現在「ひぐらしのなく頃に」でググっても、秋山が8月6日に書いた感想は1ページ目にありません。すでに7ページ目、つまり350位まで落ちていました。ここまで落ちてしまえば、もうgoogleからの来訪は期待できないでしょう*4
 では2位の「虐殺器官」および3位の「なまなりさん」を見てください。これらの感想を書いたのは7月および6月です。すでに感想をアップしてからだいぶ時間が経っています……にも関わらず、8月の段階で訪れているひとが多数います。5位の「円城塔」や7位の「バーチウッド」にも同じことが言えるでしょう。
 これはどういうことなのか? ここで視点をもう少し過去に向けてみましょう。

7月1日〜31日の検索ワード

順位 検索ワード 件数 本の感想を書いた日
1 なまなりさん 88件 6月20日
1 虐殺器官 88件 7月4日
3 旧怪談 77件 7月6日
4 伊藤計劃 42件 7月4日
5 ひなた橋のゴーストペイン 34件 7月5日
6 樺山三英 31件 6月18日
6 禍家 31件 7月12日
8 クレィドゥ・ザ・スカイ 30件 7月12日
9 感想 27件 _
10 三津田信三 22件 6月21日

 いかがでしょう、8月の表のときと同じく、6月に書いた感想であるにも関わらず、7月になっても効果を挙げている作品があることに気づいていただけるかと思います。
 それではせっかくなので、6月のもご覧ください。

6月13日〜30日の検索ワード

順位 検索ワード 件数 本の感想を書いた日
1 なまなりさん 99件 6月20日
2 十八時の音楽浴 21件 6月19日
3 ねくろま 18件 6月21日
4 携帯電話俺 17件 6月19日
4 なまなり 17件 6月20日
4 ねくろま。 17件 6月21日
6 ジャン=ジャックの自意識の場合 15件 6月18日
8 樺山三英 13件 6月18日
9 さいろー 12件 6月18日
10 漆黒のアネット 11件 6月19日

 まあ、こちらはこれと言って見るところのない結果ですね。秋山真琴の積読崩しは6月13日に開設したブログなので、当然のように6月に書いた本の感想しかありませんし。
 それでは、ですね。うえに挙げました3つの表を、横に並べてみましょうか。皆さん、もう薄々、勘付いていらっしゃると思いますが、より分かりやすくするためにやってみたいと思います。

6月〜9月の検索ワードトップ10

順位 6月の結果 7月の結果 8月の結果 9月の結果*5
1 なまなりさん なまなりさん ひぐらしのなく頃に ゾラ・一撃・さようなら
2 十八時の音楽浴 虐殺器官 なまなりさん サクリファイス
3 ねくろま 旧怪談 虐殺器官 近藤史恵
4 携帯電話俺 伊藤計劃 AKUMAで少女 ゾラ
5 なまなり ひなた橋のゴーストペイン 円城塔 インシテミル
6 ねくろま。 樺山三英 平山夢明 感想
7 ジャン=ジャックの自意識の場合 禍家 バーチウッド 虐殺器官
8 樺山三英 クレィドゥ・ザ・スカイ 感想 バーチウッド
9 さいろー 感想 わかつきひかる 一撃
10 漆黒のアネット 三津田信三 エンドロールまであと、 なまなりさん

 ここまで露骨にやれば、もうお分かりでしょう。そう「なまなりさん」です。そして「虐殺器官」。この2冊はそれぞれ6月20日と7月4日に感想を書いたきりなのに、未だにgoogleやyahooからひとが来ています。非常に息の長い検索ワードと言えるでしょう。
 息の長い検索ワードは他にもあります。

8月1日〜31日の検索ワード10位以下抜粋

順位 検索ワード 件数 本の感想を書いた日
18 禍家 28件 7月12日
22 伊藤計劃 25件 7月4日
37 スラッシャー 16件 6月21日
54 廃園の殺人 10件 6月21日
54 中山市朗 10件 6月20日

 さすがに「なまなりさん」や「虐殺器官」と比較すると件数自体は少ないですが、それでも6月に書いた感想を見にくるひとがまだまだいます。
 確かにひぐらしのなく頃に」の感想を書けば、一時的に多くのアクセスが見込めます瞬間最大風速は非常に大きいでしょう。けれど「ひぐらしのなく頃に」の効果を得続けるには、定期的にその感想を書かなくてはならないのです。つまり、書評サイトとして言うなら、毎月刊行される講談社BOXの『ひぐらしのなく頃に』を発売日に買って、その感想をせっせとアップしなければならないのです。
 塵も積もれば山となるだとか、ロングテールと言うわけではないですが、大局的な視点から見れば、やはりより長期的に効果を発揮する「なまなりさん」や「虐殺器官」の方が「ひぐらしのなく頃に」より優れていると言えるでしょう。

まとめ

 と言うわけで、1行目に戻ります。
 書評サイトでアクセスをかんたんに稼ぐ方法は、あまり取り上げられていない本の感想を書く、と。
ひぐらし』のような、誰もが言及する作品を取り上げても、それはいともかんたんにネットのどこかに埋もれてしまいます。しかし、他に誰も感想を書いていない本であれば、半永久的にgoogleやyahooの上位を独占できるのです
 まあ、問題はあんまりマニアック過ぎる本の感想を書いても、そもそも誰も検索しないということなのですが……。


 関連エントリ:
書評サイトのアクセスの根底を支えうるもの

*1:複数冊、読んでいるので割愛します。

*2:複数冊、読んでいるので割愛します。

*3:月に220246万回と言うことは、1日に7341回、1時間に306回、1分に5回、つまり12秒に1回は誰かがどこかでひぐらしを検索している……!

*4:それでも今月に入って、2回ほどアクセスがありましたが。

*5:9月8日までの結果です。