雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

変てこなライトノベル


 極楽トンボさん主催のそう、あたしたちはこんなにも変てこなライトノベルを愛しているのだらよ、通称変ラノに投票します。
 当初の予定では、

「読んでいる作品が変かそうでないかなんて評価基準を設けずに読んできたから、変わった作品として記憶に残っているものがないなあ」→「そもそも異色作家短篇集奇想コレクションと比較すると、並大抵のライトノベルでは変と思えないからなあ」→「主観モードの秋山は今回に限り使い物にならなさそうだから、客観モードに切り替えて考えてみよう」→「そう言えば、変てこなライトノベルとは何なのか?」→「この世には真面目なライトノベルと変てこなライトノベルの2種類しかないのか?」→「いや、そんなわけないだろう」→「仮にライトノベルがキャンバスに描かれたイラストだとして。中央に来るのは、剣と魔法や吸血鬼や学園だろう。そして、キャンバスの縁ギリギリに描かれているのが変てこなものと言えるのではないか?」→「つまり変てこなライトノベルとは、ジャンルとしてのライトノベルの極北もしくは境界線だったのだ!」→「な、なんだってー!」→「ただし、この変てこさは絶対的なもの/永続的なものではなく、さらに変てこな作品が現われたとき境界線は突破されてしまい、ライトノベルの領土は広がり、新しい境界線が生まれる」→「つまり、ライトノベル発展にその身を犠牲にして、一役買った作品こそが変てこな作品と言えるだろう」→「さらにそれは作者主導の元、また意識的に行ったものが望ましい」→「つまり、それこそが自他共に認める変てこなライトノベルと言えるからだ」

 と言うようなことを書こうと思っていましたが、うまくまとまりませんでした。まあ、そんな感じで、ここ数年で、ジャンルとしてのライトノベルの幅を広げた作品を、変てこなライトノベルとして、5作考えてみました。


1)西尾維新刀語

刀語 第一話 絶刀・鉋 (講談社BOX)

刀語 第一話 絶刀・鉋 (講談社BOX)

 今現在、12ヶ月連続刊行中のシリーズですが、この作品、改めて考えてみるとすごいですよね。作者が書き続けることも、出版社が出し続けることも驚きではありますが、読者が追い続けているというのも驚きです。だって、この薄さで1000円強という値段、それも毎月ですよ。ライトノベルというジャンルにおいて、コストパフォーマンスは追求しなければならないものではない、ということを証明してしまったように思います。感想はこちら


2)中村九郎樹海人魚

樹海人魚 (ガガガ文庫)

樹海人魚 (ガガガ文庫)

 中村九郎であればどの作品でも良かったのですが、ここ最近で1番好きな『樹海人魚』にしました。『刀語』がコストパフォーマンスは不要であることを証明した作品であるとするならば、中村九郎ライトノベルにおいて必要不可欠だと思われていた読みやすさが必ずしも重要ではないと証明した作家でしょう。感想はこちら


3)有川浩図書館戦争

図書館戦争

図書館戦争

 文庫ではなくハードカバーにし、しかも従来の読者層以外に受け入れられて成功した代表例。『本の雑誌』が選ぶ上半期エンターテイメント第1位や、2007年『本屋大賞』第5位に輝くことで、評価もされています。今までのライトノベルという規格から見ると、もっとも変てこと言えるでしょう。


4)沖田栄次『クイーンズブレイド リターン・オブ・アマラ』

クイーンズブレイド リターン・オブ・アマラ (HJ文庫)

クイーンズブレイド リターン・オブ・アマラ (HJ文庫)

 いやあ、これは挙げざるを得ません。だって、口絵が袋綴じですよ。ぱんつはいてないとか、水玉とか縞とかは、まだ他の作品にも見受けられますが、それを袋綴じにしてしまうのは類を見ないでしょう。作品自体はさておき、その一点だけをしても、変てこです。感想はこちら


5)ゆずはらとしゆき 『十八時の音楽浴 漆黒のアネット』

十八時の音楽浴―漆黒のアネット (ガガガ文庫)

十八時の音楽浴―漆黒のアネット (ガガガ文庫)

 最後はガガガ文庫隠し球跳訳の1冊目。残念ながら2冊出たところで止まってしまい、いっこうに3冊目が出る様子がないのと、他が追随しなかったのでこのまま終わってしまいそうですが、それでも著作権の切れた作品をライトノベルで翻案するという発想には脱帽です。感想はこちら


 と言うわけで、秋山版変てこライトノベルでした。
【変ラノ/4062836114】
【変ラノ/4094510060】
【変ラノ/4840233616】
【変ラノ/4894255952】
【変ラノ/4094510133】