オサレで小型サイズのゲームで知られるオインクゲームズ佐々木隼さんの、ゲームマーケット2017神戸新作『スタータップス』を遊びました。
『スタータップス』は、これから世界を変えていく、しかし今は、まだ未知数のスタータップス(ベンチャー企業)に投資し、がっぱり利益を稼ぐカードゲーム。2015年春に発売された『ライツ』をベースに、ルールとグラフィックが刷新されています。
『ライツ』もシンプルながら『ゲシェンク』や『ムガル』に通じるところのあるゲームでしたが、比較すると『スタータップス』は格段に面白いです。
『ライツ』と比べると、不要なカードを場札として場に放流できることと、その時点で最もカードを出しているプレイヤには独占禁止法が適用され、買い占めることができなくなるという、微々たる差しかありません。
正直、ルールを読んだ時点の感想としては、
「確かに『ライツ』とは違う。でも、ほぼ同じゲームでは? アートワークが変わってタイトルが変わっただけだな、こりゃ」
でした。
でも、プレイし始めて、1周して、すぐに気が付きました。
『スタータップス』と『ライツ』は完全なる別ゲーです。と言うか、上位互換です。
これっぽっち手を加えるだけで、ここまでプレイ感が異なるのですね。
『ライツ』のときは、席順によって運不運、あるプレイヤの、ちょっとした判断ミスで、他プレイヤが有利になることがありましたが、『スタータップス』において、その不公平性は解消されています。
また、全体に良い具合にジレンマが効いていて、とにかく最初から最後まで、ずっと面白く、一回のプレイが終わったタイミングで、思わず、
「もっかい遊びましょう!」
と言いたくなります。
2017年のベスト級です。