毎日、暑いですね! こんにちは、秋山です。
2018年4月1日、大阪にて開催されたゲームマーケット2018大阪に行ってきましたので、かんたんにレポートします。
インテックス大阪への道のり
インテックス大阪って、初めて行きましたけれど、ざっくり言っちゃいますけれど、へんぴなところにありますよねえ。駅から微妙に離れていますし、海に近いところにあることも加味して、いわゆる幕張メッセ枠なのでしょうか。
1号館から6号館まであって、それぞれの待機列がバッティングしないように作られているらしく、異なるイベントが同時開催されても大丈夫! という案内を見ましたが、なんとなく歩いていたら6号館でやっていたオンリー系のイベントに迷い込みそうになって、ある程度、構造を理解していないと中で迷子になるなと感じました。後、この日はゲームマーケット会場の1号館とオンリーイベント会場の6号館しか稼働していなかったのですが、2号館や5号館が真っ暗で、やや閑散としている感がありました。
いざゲームマーケット大阪
6号館方面から1号館に戻ってきたら、受付前でふうかさんとばったり。なんだかこのケース、多い気がします。待機列がはけたあたりでの入場を狙っているのですが、行動パターンが似ているのかもしれません。
そんなわけで入場。
第一声は、
「人、多ッ!」
そして、
「暗ッ!」
でした。
外が気持ちよく晴れていたので、室内が余計に暗く見えるんですよね。
まずは、予約していなかったもので気になるゲームを抑えるべく買い物に専念します。そのまま一通りブースを巡回予定……だったのですが、
「無理!」
ちょっと、人多すぎでしたねえ。
スタッフの方に聞いてみると、例年、12時がピークらしいので、少し早いけれど、先にお昼にすることにしました。
いったん会場を出て、2階のカフェレストランへ。ここらへんの構造は、ビッグサイトの東館っぽいですね。ただ、美味しさと安さという観点では、インテックス大阪に軍配が上がるなと感じました。
ランチを終えて
のんびりしてから会場に戻ると、目がなれたのかだいぶ明るく感じられるようになり、また、人もだいぶ減って歩きやすくなりました。
それでも多くの企業ブースは混雑していたので、諦めて一般ブースに専念することにします。Bから順番にひとつずつ見て回っていきます。一般ブースもけっこう盛況でしたね。荷物になるので大きめの箱は避けようと思っていたのですが、その考えが逆に作用したのか、グッズやトランプなどの小さい系は、むしろ予定していた以上に買ってしまいました。
中古ブースも賑わっていましたね。特に、DDTさん。素敵な衣装のちむさんが声を張り上げて、列形成に務められていました。
驚いたのはキウイゲームズさんにあった『パンタロス』の価格、驚きの2500円でした。超絶格安です。思わず店長さんに話しかけてしまいましたが、どんなに良いゲームでも話題に上らなければ売れないとのことで、なるほど一理あると感じました。
余談ですが、少し前にミスボド蒲田の二次会で、エッセン土産をプレゼントしたのですが、このときシャハトの『ゴールド』とフリーゼの『メガスター』が最後まで残ったんですよね。まあ、確かにちょっと前の作品ではありますが、わりと早い段階で手に取られるかなと予想していただけに驚いたのです。
価格が安いと言えば、双天至尊堂さんが扱っていた天九牌。
写真だと分かりにくいですが、このサイズ感、お分かりですか? これが、5000円でした。この自立するサイズは、そうそう入手できるものではありません。
よち工房さんのトランプ牌と花札牌もめちゃ安でした。
トランプ牌は、まだ大判のものであれば中国産のを入手できますが、花札牌は存在しないので、限りなく貴重ですよね。写真で分かりますでしょうか、この精度とこの色。素晴らしい出来栄えです。抽選会で首尾よく入手された方は、ほんとうに運が良かったと思います。
ブルーノ・フェイドゥッティ対談
歩きっぱなしで疲れていて、座りたかったというのもあって、会場の隅で企画されたブルーノ・フェイドゥッティ氏とカナイ・セイジさん、林尚志さんの鼎談を聞きました。
前半は、フランス語で会話されるフェイドゥッティとどのようにコミュニケーションを取るべきか、司会の健部さん含め手探り感がありましたが、後半からは、聞きごたえがあると言うか、ここでしか聞けないと言うか、けっこう面白い話が多かったです。
覚えている範疇では、フェイドゥッティが日本文学が好きで、夏目漱石、大江健三郎、川端康成を読んでいることや、月イチくらいで自宅でパーティを開催し、その場でテストプレイをするとか、ふつうのゲームもテストプレイ中のゲームも区別をつけずゲームとして扱っているとか、ディベロップメント期間は短くて半年、長ければ10年とか。
秋山は、面白く聞いていたのですが、隣で聞いていたぺこらさんはふつうだったらしく、フェイドゥッティというデザイナに対する認識の変遷を感じました。
秋山がボードゲームを本格的に遊び始めたのは、2010年で、『ドミニオン』が台頭し、一世を風靡し始めるタイミングでした。肌感覚として、当時はボードゲームとカードゲームの間には越えられない壁があり、『ドミニオン』はカードゲームなのにボードゲーム並に、あるいはそれ以上に面白いという評価を得ていたように記憶しています。
フェイドゥッティの『あやつり人形』は、『ドミニオン』以前においては、おそらく一番面白いカードゲームとして扱われていたと思っていて、もう7年も前でしょうか、ばんゆうさんのご自宅で夜中の3時くらいまで遊び続けた記憶があります。
『あやつり人形』が面白かったこともあり、『レッド・ノベンバーを救え!』、『ドラゴンストーン』、『海賊免許』、『ドワーフの王様』、『チャイナムーン』、『クイーンズ・ネックレス』、『海賊船長』、『キャッスル』など、けっこう色々と買い揃えました。
そんなわけで、フェイドゥッティが来日と聞いてテンションが上がったのですが、冷静になってみると、買い揃えたゲームは、今日に至るまでの間に、すべて手放してしまいましたし、仮に所有し続けていたとしても、積極的に卓立てするかと問われると微妙なところです。
『あやつり人形』に強烈な思い入れがある秋山ですら、こんな感じなので、ここ数年のボードゲームファンにとってフェイドゥッティは、ある意味、過去のデザイナ……なのかもしれません。
栄枯盛衰と言うか、すこしもの悲しさを覚えながら、久々にフェイドゥッティを遊びたいなと思ったのでした。特に『あやつり人形』の新版は未プレイなので、良い機会かもしれません。
試遊したゲーム『ねこあつめカードゲーム ひだまり編』
ここから先は、試遊したゲームの感想です。
最初に遊んだのは、英雄開発事業団さんのゲームマーケット2018大阪の新作『ねこあつめカードゲーム ひだりまり編』。2013年にリリースされた『ねこあつめカードゲーム』のリメイクだそうです。
ルールはかんたん、魚や猫缶などの食べ物カードを集め、でぶねこや黒猫、三毛猫などの猫カードを集め、最初に規定点以上になったひとが勝利というシンプルなルールです。すべてのテキストは、ひらがなとカタカナに統一されており、小学校低学年でも遊べるというものです。
今回、大人4人で遊びましたが、保健所や野良犬といったトラブルカードに悩まされながらも、和気あいあいとねこあつめを楽しめました。
試遊したゲーム『ネコのマーチ』
もうひとつ、試遊しました。
賽苑さんのゲームマーケット2018大阪の新作『ネコのマーチ(The Marching Cats)』です。
これは、ありそうでなかったと言うか、デザインの妙と言うか、非常に斬新なルールでした。ゲームの目的は、神経衰弱で8点を集めること。ただし、カードの集め方が変わっていて、いわゆるペアを作って獲得するのではなく、バースト系のように同じ絵柄が出ない限り、いっぺんに複数枚を獲得できるというスタイルです。そして、獲得したカードのなかでペアを作ることができれば、そこでようやく1点になるという仕組みです。
エレガント、ですね。
カードは猫の絵柄のものの他に、音符の絵柄もあり、音符は獲得できないけれど1枚で1点というカードです。手番の頭に「音符集め!」と発声すると、音符だけを集めるモードになります。たとえば、猫のペアを4組作り、4点を確保したところで、音符集めして、音符を4枚連続でめくれば8点になって勝利できるという仕組みです。
いやあ、よく考えられていらっしゃいます。
シンプルでありながら感が抜かれたルールで、プレイ感もライト。持っていると、重宝するゲームのひとつだなと感じました。
終わりに
もう少し試遊しようかなとも思ったのですが、前日から歩き回っていたこともあり疲れもあって、早めでしたが帰ることに。来場者数は6000人ということで、盛り上がったようで何よりです。来年は3月10日にインテックス大阪の4号館。楽しみですね。
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