ゲームマーケット2018春のすごろくやさんの新作『すずめ雀』の感想です。
デザイナは、麻雀をシンプライズしたゲームを手掛け続けており、もはやライフワークの域に達しているのではと思われるしのうじょうの篠崎さんです。
雀牌を忠実に再現した、プラスチック製の駒に、44枚の駒で、2人から5人まで幅広く遊べるという点に興味を抱きました。
何よりも、ゲームマーケット2018春の会場において、すずめ雀を購入したひとが貰える特製のバッグを持っている方が多いこと多いこと。
購入者に大きなバッグをプレゼントするのは、エッセンで良く見る光景です。バッグとして丈夫であれば、購入した方は重宝しますし、大きいので広告塔としての価値もあります。
特製のバッグを、何度も何度も何度も見ているうちに、刷り込まれたのか『すずめ雀』への関心度が頂点に達し、気づいたらふらふらと、すごろくやさんの試遊ブースに並んでいました。
待つこと10分くらいでしょうか。ようやく卓に着くことができましたが、インスト担当の方が1名しかいらっしゃらず、仕方がないからルールをベタ読みで行こうかなと思ったら、偶然、同卓した方が、全員、麻雀をご存知で、ルールの差異をご存知の方もいらっしゃったので、
「サイコロなし、積みなし、鳴きなし、リーチなし、連荘なし、順子と刻子のみ、赤いのは全部ドラ、見せ牌がドラ。分かりました?」
「「「分かりました!」」」
と言うわけで、極めて迅速にゲームが始まりました。
4局やって、最終的には2点浮きだったので、まあ、良しとしましょう。
結論から言うとシャンチー麻雀には遥か及びませんが、麻雀をシンプライズしたゲームの中では、随一の出来であると感じました。シャンチー麻雀を知らなければ、迷うことなく買っていたでしょうし、そうでなくともプラスチック製の可愛らしい牌は見た目がよく、ふつうの雀牌では代替できないコンポーネントなので、所有欲をそそられます。
ただ、問題は、
完売してた
と言うことですね。
残念ですね。
前述の通り、とても良いです。
シャンチー麻雀を遊ぶには、シャンチーのカードか牌が必要なので、それを入手する手間を考えると、今後は、すごろくやさんで安定供給されるでしょうし、『すずめ雀』の方が軍配が上がる点は多いです。
実際にプレイした感覚としては、
鳴きたい、リーチしたい、連荘したい
を、ストレートに感じましたが、これは秋山が、麻雀を知っているからでしょう。
ロンはできますが、チーポンはできないので、基本的にはツモで育てざるをえず、そうなると平和が安定なんですよね。ダブリー一発ツモしたいですし、苦し紛れに食いタンしたいですし、ついているときは連荘したいです。罰符という考え方がないので、流局時にテンパっている必要がなく、そこらへんの駆け引きがないのも個人的には……。
麻雀の、ここらへんに中毒性を見出しているひとは、そういうのがごっそり削ぎ落とされているので、シャンチー麻雀の方が良いでしょう。
でも、逆に、ここらへんの要素が苦手な方は、むしろ『すずめ雀』の方が良いかもしれません。
ついつい麻雀と比較したり、シャンチー麻雀と比較してしまいましたが、とても良い出来栄えであることには代わりありません。
麻雀が好きな方も嫌いな方も、知っている方も知らない方も、是非、お試しあれ。
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